南極は、すっかり夜が明るくなり、もう星も見えなくなりました。もう冬も終わりです。
そうなると、昭和基地周辺は色々な生き物が姿を現し、これまでの雪と氷の世界から、とても賑やかな世界に一変します。
今日、夕方19時ごろ、昭和基地に6羽のアデリーペンギンの一群が姿を現しました。
アデリーペンギンは、11月から12月にかけ、昭和基地周辺の島や大陸沿岸の露岩地帯に、多い場所では数百羽の集団で巣を作り、産卵・子育てを行います。この巣のことをルッカリーと呼びます。
今日現れたのは、どこかのルッカリーに向かって海氷(昭和基地周辺の凍った海)の上を移動の途中に、昭和基地に寄り道していったようです。
ペンギンたちは基地の一角に上陸し、人口の建造物などが珍しいのか、しばらくあたりをキョロキョロと眺めたりしましたが、やがて再び海氷に出て、どこかへ去って行きました。
私たち観測隊は、周辺のアデリーペンギンのルッカリーの調査を11月中旬から12月にかけて行う予定です。
もしかしたら、どこかで今日の一群にまた出会えるかもしれません。 |