今回は昭和基地の上空からの景色をお届けします。
写真(タイトル:冬の昭和基地)を見てみると、基地をただ上空から撮影しただけで、何の特別感もないかもしれません。
ただ、普通の写真と違うのは、写真に中途半端な赤い線が写っていることでしょうか。この赤い線は何かお分かりになりますか?
これは凧糸なのです。え?昭和基地で凧をあげることがあるのか?とお思いになりませんか?
これは、地震や地殻変動の観測を担当する隊員が、自分自身が観測を行っている建物の風下につく、ドリフトと呼ばれる雪の吹き溜まりや、建物周辺の積雪状況の調査のために、建物を上から見た状況を撮ることが出来ないかと思い、凧にカメラを取り付けて撮影を試み、無事成功した結果の一コマです。
夏の一時期はヘリコプターで上空からの様子を撮影することができますし、第45次隊以前なら、越冬期間も小型飛行機を常駐させて運行していたので、撮影も可能でした。
現在(越冬期間中)航空機はありませんので、この時期の昭和基地上空からの写真は非常に珍しいものです。
また、今は天候が悪いことが多いのですが、写真を撮った時は、晴れで南風が5m以下になるよい時を狙っていました。
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