大切な安全講習 ~後編~
2015年4月27日
ルート工作の様子
安全講習の後半は、医療講習、気象講習、雪上車とスノーモービルの運転講習、そしてルート工作。
観測隊にはお医者さん(医療隊員)がいます。そのおかげで、わたしたち隊員は安心して仕事に励むことができます。でも万が一仲間がケガをしてしまったとき・・・、医療隊員がいつも隣にいてくれるとは限りません。医療隊員が到着する(あるいは医療隊員のもとへ連れて行く)までのあいだ、わたしたちは誰もが、素早く適切な処置をできるようにならなければならないのです。講義の後2日間にわたる実習では、数人ずつグループに分かれ、止血や固定の方法、三角巾や包帯の使い方を学びました。絆創膏や包帯ならさわったことがあるけれど、初めて見るような器具もたくさん。他にも、AEDや担架の使用法、人工呼吸や心臓マッサージなど、それぞれのポイントと目的を一つずつ理解しながら、互いに練習を重ねました。
気象講習では、南極地域特有の気象現象を学びました。南極で生きていくうえで、気象の知識は欠かせません。気象チーフの丁寧な講義に、隊員は皆、ノートを取りながら熱心に耳を傾けていました。
最後は雪上車とスノーモービルの運転講習、そしてルート工作。ほとんどの隊員は南極に来て初めて雪上車やスノーモービルを運転します。運転講習の後には海氷上へ出て、昭和基地のある東オングル島から隣の西オングル島までの安全なルートを作成しました。コンパスと地図を利用してポイントを決め、海氷の厚さを測り、赤旗を立てる、ということを繰り返して作成するルートは、これからの野外旅行においてわたしたちの命を守る大切な道標になるのです。
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