北極域は、地球規模の大気や海洋にとって冷源域であり、低緯度側熱源域との気温傾度に起因する大気大循環や深層水形成に因る海洋ベルトコンベアの駆動を通じ、地球規模の気候や環境に深く関係している。また、北極域は地球温暖化やオゾン層破壊、降水の酸性化など人為的な原因による大気環境変化が最も鋭敏に現れる地域でもある。北極圏はこのように地球規模の気候・環境変動にとって鍵となる地域で、変動の実態とメカニズム、生態系への影響を解明するため、大気、雪氷、海洋、陸域環境、超高層大気の各分野で現地観測を軸に研究を進めている。
 1991年にノルウェー極地研究所と協力して開設したスピッツベルゲン島ニーオルスン(北緯79度、東経12度)の観測基地を拠点として、スバールバル諸島とその周辺海域及びグリーンランド、スカンジナビア半島北部、北極、カナダ、ロシア、アイスランドなど北極圏のさまざまな地域で、多分野にわたる国際共同研究をすすめている。またノルウェーをはじめとする北極圏諸国との国際共同研究プロジェクトの計画立案に参画するとともに、国際北極科学委員会(IASC)の活動にも対応している。さらに国内外における北極科学研究に関する情報を広く共同研究者に提供している。
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 北極域での各分野の研究観測
 北極域の気候・環境変動プロセス