極域データセンターでは、南極域及び北極域を中心とした地球規模環境変動の研究を推進する上で必要な情報基盤として、(1)大型計算機およびワークステーションシステム、(2)所内および昭和基地ネットワークシステム、並びに(3)地球観測衛星データ受信設備の整備を実施してきました。
 昨今、人工衛星による地球観測や北極域を含む地上観測網の広範な展開、観測技術やデータ伝送技術の飛躍的な向上にともなって、極域科学の諸分野においても大量の観測データが日々生み出されており、それらの迅速な処理と有効利用が極域科学を推進する上で緊急かつ重要な課題となっています。
 国際協力と分担を基本理念とする南極観測に関しても、各国の観測実施機関において、オンラインデータベースの構築、公開、配布などの基盤整備が強く求められています。
 こうした状況のなかで、40年以上にわたる極地観測で蓄積された膨大な地上観測データ、地球観測衛星データ、ならびに船上観測データ等を効率的、安定的に保存管理し、国内、国外の研究者がネットワーク経由で容易に極域科学関連データを利用できるようにするため「極域科学総合データライブラリシステム」が利用されています。
 このシステムは、大量のデータをWWWで公開することを主な目的とする「大容量磁気ディスクサーバ」と、長期間データを蓄積管理することを目的とした「大容量テープライブラリサーバ」および、これらのサーバに格納されたデータを 検索可能にする「検索サーバ」の3つのサーバで構成されています。
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 学術データベース

 極域データセンターは、両極域で得られた学術データ情報を一括して公開し、データ概要とその所在に関する一覧を速やかに提示するという重要な役割を担います。
 そのため、南極観測事業をはじめ両極域の研究調査活動で得られた科学的諸データを、文字情報・数値データの所在情報(メタデータ)として、「極域科学データライブラリシステム(POLARIS)」を通じてインターネットで公開しています。データの種類としては、長期間のモニタリング観測データをはじめ、プロジェクト研究や北極域で取得された各種データを含みます。
 南極データマネージメント合同委員会(Joint Committee of Antarctic Data Management; JCADM)の要請に応じて、国内の極域関連データの主要な提供元(National Antarctic Data Center; NADC)として機能すると共に、NASA / GCMDの南極マスターディレクトリー(Antarctic Master Directory ; AMD)内のメタデータとも強く連携しています。

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 オーロラ世界資料センター
 オーロラ世界資料センター(WDC for Aurora)は、南極域におけるオーロラ光学観測資料を中心に、オーロラ現象に関する基礎的資料や現在の研究の動向に対応した資料を収集し、これを整理編集した上で公開している。収集資料の主たるものは、IGY以降の全天カメラ写真フィルム、地磁気資料、DMSP衛星、NOAA衛星、「あけぼの」衛星など人工衛星によるオーロラ画像及びオーロラ粒子観測資料等である。空調の施された資料保管庫(床面積84m2)を持ち、資料の長期保管を期している。センターは一般共同利用者にも開放されており、来訪者は、資料の閲覧の他、リーダープリンター装置、光ビデオディスクを用いた全天カメラフィルムデータ処理装置、汎用ワークステーション等を利用して資料の複写、整理、編集及び解析を行うことができる。またインターネットを通した資料の利用も可能である。利用可能な資料・設備については、データカタログを出版し、国内外に公表している。
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 計算機システム
 センターシステムは、大規模なデータ処理、画像処理、シミュレーション等を行うためのシステムで、大型計算機システムと 汎用ワークステーションシステムとから構成されています。
 極地研究所内には、1000BASE-SXをバックボーンとしたギガビットネットワークが敷設されており、各研究室が100Mbpsの高速ローカルエリアネットワークで接続されています。
 この極地研究所ネットワークを介して、共同利用設備である大型計算機システム、極域科学総合データライブラリシステム、衛星データ解析システムを、所内研究者はもとより大学等の共同利用機関の研究者の利用に供しています。
 大学、研究所等の共同研究機関とは、100MbpsのIPネットワークによって学術情報ネットワーク(SINET)を経由して接続しています。
 多目的衛星データ受信システム
 大型のS/Xバンド衛星受信施設(アンテナ直径11m)として1989年に建設され、これまでに「あけぼの」(EXOS-D)、海洋観測衛星(MOS-1/1b;1996年終了)を始め、欧州リモートセンシング衛星(ERS-1/2)、地球資源探査衛星(JERS-1;1998年終了)などの地球観測衛星の継続的なデータ受信を行っている他、VLBI実験などにも利用されています。1997年には米国のNOAA/DMSP衛星を自動受信することができるL/Sバンド衛星受信システムを増設し、定常運用を開始しました。さらに、宇宙開発事業団、宇宙科学研究所やNASAの衛星打ち上げ時にテレメトリデータ取得を目的とするロケット追尾支援を行ってきています。
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