2025年4月5日
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所、国立研究開発法人海洋研究開発機構及び国立大学法人北海道大学は、文部科学省が公募を実施した環境技術等研究開発推進事業費補助金事業の北極域研究強化プロジェクト(ArCS-3:Arctic Challenge for Sustainability 3、プロジェクトディレクター:羽角 博康/国立極地研究所・客員教授)に共同で申請しておりましたが、2025年3月10日に採択通知を受け、2025年4月1日より国内最大規模の北極域研究プロジェクトを開始しました。本事業の実施期間は2029年度末までです。
北極域は、地球温暖化の影響が最も顕著に現れている地域であり、北極域の自然環境の急激な変化は、中緯度を含む地球全体の環境や生態系に大きな影響を与えています。北極域の持続可能性に関する社会的課題の解決に貢献する分野横断型研究の発展や、北極域環境の実態把握(観測空白域の解消)とそれに基づく予測信頼性の向上は喫緊の課題です。
本プロジェクトは、2011年度開始のGRENE北極気候変動研究事業からArCS、ArCSⅡと続いてきた日本の北極域研究プロジェクトをさらに発展させたもので、3の戦略目標をもとにした10の研究課題とそれを支える7の研究基盤で構成されています。
観測インフラ(観測船、地球観測衛星など)やシミュレーションシステム、データシステムなどを活用し極域環境の実態把握を進めるとともに、分野横断的な北極研究コミュニティの強みを活かした新規分野開拓、次世代研究者の育成、社会的課題への意識の醸成を行います。北極域の環境と社会の変化に起因する社会的課題の解決に貢献する総合知を創出することで、北極域研究・北極域政策において日本が国際的な使命を果たすことへの貢献を目指し活動していきます。
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所
国立研究開発法人 海洋研究開発機構
国立大学法人 北海道大学