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出張授業・島根県立松江南高等学校

2022年3月9日(水)に、島根県立松江南高校の地理選択者を対象に、地理と化学のコラボレーション授業の一環として、猪上 淳氏(国立極地研究所)による出張授業がおこなわれました。当初は対面で実施の予定でしたが、感染拡大の影響によりオンラインでの実施となりました。

最初に、地学を学習する機会のない生徒に気象を身近に感じてもらうため、松江南高校近くの松江地方気象台で実施されているラジオゾンデの放球を紹介しました。高校教員が事前に松江地方気象台を訪問・撮影した放球の様子を紹介し、研究者がその仕組みや意義について解説しました。

授業では、生徒への事前アンケートの結果も盛り込み、北極海での気象観測、気象観測と天気予報との関係性、地球温暖化の北極への影響、観測の技術開発、世界情勢の科学への影響など多岐にわたる内容が紹介されました。

生徒からは、「ラジオゾンデでの測定は世界的に偏りがあるのはなぜですか」「このまま温暖化が進んだら北極海の氷はなくなってしまいますか」「北極の氷がとけるのを防ぐために私たち高校生にできることはなんでしょうか」など、多くの質問が出ました。

オンラインチャットを生徒への問いかけや質疑応答に活用することで、活発なやりとりがなされ、オンラインながらもライブ感のある出張授業となりました。受講後には、「授業で気象の話を聞く機会がほぼないので、得るものが多かった」「北極について調べてみようと思った」「多角的な視点を得ることができた」などの感想が寄せられました。

後日、出張授業のフォローアップとして、教員による北極ボードゲームの体験会も実施されました。教員からは、来年度も北極ボードゲームの実施を前向きに検討したいとの要望をいただきました。

学校・団体名 島根県立松江南高等学校(SSH、理数科併設)
対象 理数科・理系生の地理選択者(2年生)
実施日 2022年3月9日(水)
講師 猪上 淳(国立極地研究所)
活動内容 猪上氏による講演(110分)
参加人数 66名
参加者からの声 ・北極は遠く、一見自分には関係ないように思っていましたが、北極の環境変化の影響が少なからず自分にもあることがわかり、さらに自分で調べてみたいと思いました。

・すぐ近くの松江地方気象台でゾンデ観測が行われていることを知ることができ、気象を身近に感じられてよかったです。

・日本の天気予報に北極のデータが活用されていることに驚きました。正確な気象予測のためには、世界が協力することが大事だと思いました。

・北極の環境変化による影響には悪い面だけではなく、良い面もあることに驚きました。

・環境問題への対応は私たちの意思決定にかかっていると思うので、より良い判断ができるように、もっと知識を増やしたいです。

・研究者という職業について、全体的なイメージを持つことができました。