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宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究
2009年3月21日


検査機器装着
ホルター心電計は前胸部に、活動量計は左腕に装着します。腰の右側に装着した器械も体活動量を計測する器械です。

 第50次南極観測隊は、宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace Exploration Agency:JAXA)と宇宙と南極との共通点に着目して共同研究を行うこととし、以下の医学・生理学的研究を実施しています。

(i) ホルター心電計、簡易脳波計、およびアクチグラムによる心電図、脳波、および活動量測定などにより、日本の日常と異なる日照変化がヒトの自律神経や睡眠覚醒などの昼夜の体内リズムに及ぼす影響を解明する。

(ii) 皮膚清浄技術の向上を図るため、長期間野外調査を行う隊員に対し、テープトリッピング法による身体真菌叢(皮膚常在菌)の採取、ダストサンプラーによる雪上車内(居住カブース)内のエアサンプリングを実施し、極地における皮膚衛生に関する実態を調査する。

(iii) ハイブリッドトレーニング(トレーニング中に運動に拮抗する筋肉への電気刺激を加えることにより、トレーニング効果を高める方法)を行い、体重、体脂肪、腹囲などの測定により筋トレーニング効果を確認する。

 今回は、生理学的研究として、(i)の心電計・脳波計・活動量測定が行われました。ホルター心電計は身体に24時間装着し計測することで、心拍数、およびその変化、不整脈の出現などを解析できる小型の心電計です。現在の南極は秋に相当し、昼と夜がみられていますが、今後極夜期、極夜明け、さらには白夜と日照リズムが緩やかに変化してきます。南極における春夏秋冬の日照リズム変化が、観測隊員の自律神経や睡眠覚醒などの概日リズムにどのように影響を与えるのかについて、今後定期的に医学データ取得を行う予定です。

 宇宙においても、長期滞在によって人の体内リズムが変化することが報告されています。3月17日に打ち上げられた若田宇宙飛行士も国際宇宙ステーション(International Space Station)の中で、同様なホルター心電計による計測を行うことが予定されています。


検査結果
検査の結果は解析され、心拍数や不整脈の出現など、心電図変化があれば記録されます。

 
3月21日の気象情報
最高気温 -2.3℃
最低気温 -7.8℃
最大風速 13.8m/s
 
 
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