最新の昭和基地情報をお届けする「昭和基地NOW!!」野外調査隊はどこ?進め!しらせトピックス






















〜越冬にこぎつけるまでの出来事〜

ラミング航行
2009年12月14日


ラミング航行
厚い氷にあたり、後退するしらせ。

 12月14日、しらせは初めての「ラミング航行」を行いました。ラミング航行とは、砕氷方法のひとつで、船を一度200m〜300m後退させた後に全速前進して氷に乗り上げ船の重さで氷を砕き進んでいきます。海の水は一面に凍っており、この先しらせは南極の厚い氷を砕きながら昭和基地を目指します。また、新しらせには海水を汲み上げ、艦首に設けられた穴から散水する融雪用散水装置を搭載しております。海氷上の雪を融かし、艦と雪との摩擦軽減をはかるのです。

 しらせは厚さ1.5mの氷を割る能力を持っております。しかし、今年の氷の厚さは最大で3mもありました。1回のラミング航行で進める距離は10m〜50m程度で、時には全く進めないときもありました。それでもしらせはラミング航行を続け前進します。今回、しらせのラミング航行回数は3414回(往路2042回、復路1372回)に達しました。


融雪用散水装置
海氷上の雪を融かします。


ラミング航行の傷跡
鮮やかなオレンジの塗装が剥げ落ちています。


 
 
昭和基地NOW!! | 野外調査隊はどこ? | 進め!しらせ | トピックス

Copyright(C)1997-2014 National Institute of Polar Research