6月1日は気象記念日です。明治8年6月1日に気象と地震の観測が開始されたことから記念日が制定されました。昭和基地では、気象記念日にかまくらで語り合うのが恒例となっており、私たちも気象隊員を中心に、気象棟の裏手にかまくらを作りました。できるだけ大きな空間を確保しつつ、崩落や換気を考慮して出口を3か所設けることにしました。昭和基地では5月31日から太陽の出ない「極夜」が始まりました。いよいよ冬本番というわけですが、『寒さや雪に負けないぞ!』という気持ちを込めて、10日ほどかけて大きなかまくらを作り上げました。
6月1日の夜、完成したかまくらの中に飲み物・食べ物を持ち込んで、みんなでパーティをしました。かまくらの中は風がなく、気温も外より10℃ほど高い(それでも-15℃です)おかげで、寒さはほとんど感じませんでした。雪の匂いやローソクの薄明るさが気分を出してくれます。かまくらに居たのは2時間ほどでしたが、みんなでおしゃべりをしていたらあっという間に過ぎてしまいました。暗く長い夜のはじまりに、明るく楽しいひとときでした。
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