日本では、東北・北陸地方を除いて梅雨入りしたようですが、ここ昭和基地では5月31日から極夜入りとなりました。極夜とは南極圏や北極圏で一日中太陽の昇らない期間のことです。毎晩の全体ミーティングで気象隊員から発表される日の出と日の入の時刻も前日が最後となりました。しかし、ここ数日昭和基地周辺はぐずついた天気が続いており、実質的には5月23日に見た太陽が極夜前の最後の太陽となってしまったため、一足早い極夜入りとなった感じでした。
極夜と言っても一日中真っ暗というわけではなく、正午を中心に数時間は日の出前(日の入後)程度の薄明かりとなります。この明るさが極夜時期では非常に貴重となるため、屋外での作業はこの時間を効率的に使って行われます。短い昼とは逆に、夜の暗い時間は長くなるのでオーロラを見るには好都合となりますが、観測を担当している宙空隊員にとってはいつも以上に忙しい時期となります。これからは、みんなが元気に極夜を乗り越えられるように協力していきます。
極夜は7月中旬頃まで続きます。極夜が明けて再び太陽にお目にかかれる日をみんな待ち遠しく思っています。 |