52次隊の越冬が始まってから約半年が経ち、生活の中にも変化が表れてきました。その一つが食事です。
ついに生野菜が食卓から姿を消してしまいました。調理隊員が工夫を凝らして保存してきた生野菜がついに底を尽いてしまったのです。冷凍の野菜はたくさんありますが、やはりサラダなどで生の野菜も食べたいものです。
そこで昭和基地では生野菜不足を少しでも解消しようと、農協係が中心となり水耕栽培で野菜を育てています。サンチュやレタス、小松菜、チンゲンサイのような水耕栽培が可能な葉物野菜を中心に栽培しています。特にサンチュやキングシスコは定期的に収穫して食卓に出せるように、種まきの時期を少しずつずらしています。葉物野菜以外にもミニトマトやキュウリのような実のなる野菜も栽培しています。
ミニトマトは今までに60個以上が収穫されました。今も実をつけています。キュウリは大きなものが3本収穫できました。ミニトマトは1人2粒、キュウリは1本を30等分にスライスしてサラダとして食べました。少しではありましたが、生のトマトの甘みやキュウリの香りと食感を味わうことができました。この他にも現在は、かいわれ、もやし、芽キャベツ、ねぎ等も育てています。
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