昭和基地ではディーゼル発電機を動かして電気を作ったり、ボイラーを動かしてお湯を作ったりします。発電機やボイラーを動かすためには、軽油やJP-5(灯油)などの燃料が必要になります。
燃料は年に1回、しらせで運んできます。しらせは昭和基地主要部から約2km離れた海氷上に接岸します。昭和基地がある東オングル島の中で接岸場所に一番近い見晴らし岩に大きな燃料貯油タンクがあり、しらせに積んである燃料を移し貯油しておきます。
見晴らし岩貯油タンクから基地主要部までは約1kmあり、そのまま発電機やボイラーに燃料を送るのは危険が伴うため、管理棟前にある小さな燃料貯油タンクに燃料を移し替えます。
この見晴らし岩貯油タンクから基地貯油タンクに燃料を移すことを、燃料移送といって52次隊では毎月1回定期的に行なっています。
燃料移送用ポンプ小屋はブリザードで雪に埋もれてしまう為、前日から雪かきを行ない準備します。また燃料移送は漏油等の危険性があるので、燃料移送中は、気温が低く寒くても隊員は防寒衣を着込んでずっと監視しています。
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