昭和基地と極地研究所とで連携したレスキュー訓練が行われました。この訓練は、昭和基地での非常時にレスキュー隊が発動すると同時に、国内関係各所への支援要請連絡、さらにテレビ会議システムを使用した遠隔医療を行うというものです。
基地から離れた海氷上で作業中の隊員1名がタイドクラックに転落したという状況を想定して、救助活動ならびに国内との連絡網の構築と交信が行われました。昭和基地側の救助作業に関しては、7月から複数回実施されてきたレスキュー訓練の集大成となる総合訓練も兼ねて行いました。
事前の想定シナリオもあり、救助活動は迅速に行われました。国内との連絡網展開の過程で、一部不通状況に陥るトラブルもありましたが、原因も判明し、連携訓練としては概ね成功したと言えるでしょう。
「備えあれば憂いなし」、実際起こり得る状況を想定した、いざという時のための訓練ですが、一番重要なのはこのような状況に陥らないことです。これから本格化する野外活動を安全に遂行できるよう、日頃から隊員各人が危険予知力や安全意識を高めていくことが大切です。
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