皆様こんにちは。観測隊調理担当のTです。今回は私が南極で是非挑戦してみたかった事をご紹介いたします。
日本ではホテルなどの調理師さんが氷彫刻を製作するのは珍しくありません。私もその内の1人でした。南極の氷で彫刻を製作することは、観測隊員になれた時から密かに思い描いていたプランですが、ここ南極は日本とは全く環境が異なります。気温・天候・日照時間などの自然現象から日常生活に至るまで今まで経験したことのない世界が広がっていました。その中で日々の業務の合間を縫って製作を開始しました。
しかしいざ始めてみると日本では容易だった事が南極では困難の連続でした。製作途中にブリザードが吹けば製作は中止になります。製作期間中、日没となる午後3時頃にはオーロラ観測のため外灯は消灯されますので製作時間にも制限があります。もちろん調理業務もあります。一個人の力ではどうしようもなく他の隊員たちにも業務の傍ら手伝っていただき、そのおかげでなんとか作品を仕上げることができました。
作品が完成した翌日には最大瞬間風速40(m/s)近いブリザードで作品は簡単に倒壊しまい、あらためて南極の過酷な自然環境を思い知らされました。
日本にいるときは南極で氷彫刻を製作する事しか考えていなかった私ですが、作品が完成したこと以前にもっと大切なことを学び経験しました。
GOサインをくれた隊長をはじめ協力してくれた全ての隊員に感謝します。
以下、南極で氷彫刻が出来上がるまでをダイジェストでどうぞ・・・。
|