大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 南極観測のホームページ

昭和基地NOW!!

 

昭和基地ではたらくクルマ(装輪車編)

2014年3月20日・21日

装輪車の管理を行う機械隊員
冬期は雪が降り積もるため装輪車は車両倉庫に保管します。
機械隊員は各車両の配置を考えるとともにバッテリーを取り外すなどの作業を行います。

南昭和基地の立地する東オングル島の面積は約3平方キロメートル。島内の移動は徒歩でも可能ですが観測機材や設営物資などを効率よく運搬するためにはどうしても車両が必要です。

 南極で活躍する車両は?と聞くと“雪上車”が思い浮かびますが、実は雪上車のほかにもクレーン車、トラック、ダンプ、フォークリフトといった車輪の付いた車両(装輪車)が約25台も活躍しています。

 この装輪車が活躍する時期は雪の少ない夏期間です。この期間は観測隊員の交代とともに観測機材の入れ替え、建物などの建設や修理、そして廃棄物の持ち帰りなどさまざまな作業が行われます。装輪車のおかげで作業を円滑に進めることができます。

 車両整備担当の隊員は定期点検・整備、故障時の緊急修理のほかに「安全講習会」も開催します。各隊員は車両の使用前・使用後に自主点検を行い、不具合箇所が見つかると車両整備担当の隊員に報告をします。

 車両は観測や設営作業を行う上で重要な機械のひとつです。これらを南極の厳しい環境の下で活用していくためには各隊員が丁寧な操作を心がけ、日々のメンテナンスを怠らない事が大切です。

装輪車の整備・点検
昭和基地のある東オングル島の道路は未舗装なのでの装輪車は定期的に点検を行い、部品が壊れる前に部品を交換する予防保全を行っています。

車両取扱講習
機械隊員は車両の安全な使用を啓発するため車両の使用方法について講習会を実施しています。

グリスオイル塗付作業(その1)
車両の可動部にグリスオイルを塗ります。汚れた部分を清掃して新たに塗り直します。

グリスオイル塗付作業(その2)
他部門の隊員も協力して作業を実施します。この日の最低気温は-7.7℃、最大風速25.2メートル/秒の中での作業でした。

車両倉庫への保管作業(その1)
夏期間に活躍した装輪車は車両倉庫へ隙間なく駐車していきます。

車両倉庫への保管作業(その2)
車両の隙間は数センチ!機械隊員は狭い車両倉庫に隙間のない配置を考えます。腕の見せ所です!

車両倉庫への保管作業(その3)
装輪車を搬入した車両倉庫の様子。横幅いっぱいに6台を配置しました!今度、装輪車が活躍するのは約8ヶ月後です。

2014年3月20日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
6:16 18:38 -3.6℃ -7.7℃ 25.2m/s

2014年3月21日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
曇一時雪 6:19 18:34 -4.6℃ -5.9℃ 22.5m/s

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