南極の今を私たちが伝えます
2014年6月9日
南極教室のスタジオ
昭和基地には専用スタジオはありませんので食堂の一部を利用しています。1番右側の隊員が本日の進行管理を行うディレクターです。
この日、昭和基地では朝から大忙し。それは時差6時間の日本の学校に向けて「南極教室」を開催するからです。
「南極教室」は小・中・高等学校の児童・生徒のみなさんを対象に国立極地研究所(極地研)が主催するものです。南極教室の特徴は、TV電話システムによって参加者が質問やメッセージを昭和基地に送ることができ、隊員から南極の自然現象や生活の様子を直接聞くことができる「双方向」の対話(TV交信)ができることです。今年度は全国で11回予定されており、今回が55次隊の第1回目となりました。
南極教室を開催するためには基地側で多くの準備をしなければなりません。日本の児童に南極の様子を伝えるレポーター(進行役)、全体構成を考えて進行管理をするディレクター、カメラマン、動画や写真を編集し放送内容を切替えるスイッチャー、時間を計るタイムキーパーなどが各隊員で役割分担し本番に挑みます。もちろん隊員達は日本ではこのような経験をしたことがありませんので数多くのリハーサルを行いました。
なお、この日は、午前9時(日本時間15時)からつくば市の吉沼小学校とTV交信を行いました。リポーターが建物の外から現在の天気や気温、周りの様子を紹介するとともに、観測隊の仕事や生活の様子などVTRを交えながら学校側へ伝えるとともに、児童からの質問に答えたり、昭和基地から児童に南極のクイズを出したりと学校と昭和基地が一体となって無事にTV交信を終えることができました。隊員達も参加した児童の笑顔に元気をもらいました。
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