困難を乗り越えてスカーレンに到達
2014年9月14日
ルート工作中にひと休み
南極大陸沿岸で400mの絶壁がそそり立っています。
昭和基地から70kmほど南下した南極大陸の沿岸にスカーレンという場所があります。ここは観測ポイントの一つで、地球の磁力の大きさと向きを観測する無人磁力計が設置されており、その観測データは衛星回線を通じて国立極地研究所に送られています。
この無人磁力計は定期的な保守が必要なため、55次隊でも観測旅行を計画しています。その計画の実施に向けて、保守作業を行う観測隊員が無事にスカーレンに到着するとともに、安全な滞在を確保しなければなりません。そこでスカーレンまでの海氷上にルートを作り、スカーレンにある居住施設を整備するため、9月中旬に観測支援旅行を行いました。
今回の観測支援旅行は4泊5日の日程で、4名のメンバーが2台の雪上車で出かけました。スカーレンに近付くにつれて海氷の状況は凹凸(おうとつ)が激しくなり、途中には潮の満ち干で割れたクラックや氷が互いに押し合って盛り上がった所もあり、ルート工作は困難を極めました。
幸いにも旅行期間中は好天に恵まれ、無事にスカーレンまでのルートを完成させ、居住施設の整備も実施できました。また旅行中、南極ならではの荘厳な景色も見ることができました。
天気 | 日の出 | 日の入 | 最高気温 | 最低気温 | 最大風速 |
晴一時曇 | 6:43 | 17:53 | -15.1℃ | -19.5℃ | 11.9m/s |