新たな視線で物事を見渡すチャンス
2014年10月27日
調理隊員と協力して食事を用意します。
昭和基地で生活をしていくためには、隊員全員の協力が必要です。そのため、越冬隊は毎日の当直を定め、生活の維持を図っています。当直の主な業務は清掃、食事の準備・片づけ、ミーティングの司会など多岐にわたります。55次隊は24名で越冬をしていますので当直業務は1か月に1~2回程度順番が回ってきます。
当直の1日は朝6時30分からスタートします。調理隊員とともに朝食の配膳、片付けを行い、食堂・サロン・風呂・トイレ・洗面所の清掃を行います。掃除機やモップ掛けはもちろんのこと雑巾やスポンジを使って念入りに清掃を行うとともに、曜日によって割り振られた場所の清掃などもあります。清掃が終わると休む間もなく昼食の準備、片付け、午後は食堂などで出たゴミをソリに載せて焼却炉棟までの運搬作業があります。そして夕方になると、夕食の準備、ミーティングの司会進行を行い、最後は食堂の清掃を行います。越冬隊員は万歩計を所持しているのですが当直業務が終わる頃には約1万5千歩に達していることも珍しくはありません。
そのほかにも当直は、隊の全体的な行動を把握することが求められます。例えばこの日は5名が野外観測に出かけ、用意する食数を減らすとともに、ミーティングでの人員確認などに気を配らなくてはなりませんでした。
当直は常に周囲に気を配らなくてはなりませんが、一方で新たな視線で物事を見渡すことが出来ます。その結果、生活を充実させるさまざまなアイディアが生まれたり、自分の業務にもフィードバックできるような発見をしたりすることもあります。きっとこの経験は私たちが日本に戻ってからもいろいろな場面で活きてくることでしょう。
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