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昭和基地NOW!!

 

体験してみよう!南極の氷

2014年11月11日

氷採取は昭和基地近くの氷山で実施しました。10人の隊員が参加して、1日かがりの作業でした。

南極の氷を見たり触ったりしてみたいと思いませんか?南極の氷は南極・北極科学館に常時展示されています。また、南極教室や南極に関する講演会を実施した際には、参加者の皆様が南極の氷を直接触れて体験できる機会を設けている場合があります。

これらの氷は越冬隊員が氷山から切り崩したもので、日本には南極観測船「しらせ」に載せて持ち帰っています。先日、私達55次越冬隊もこの氷を採取するために昭和基地近くの氷山で採取作業を実施しました。

南極の氷は、降り積もった雪が融けずに押し固められ、長い時間をかけて氷になります。その氷には降り積もったときの昔の空気が小さな気泡として入っているので、水の中に入れて融かしてみると「パチパチ」という音とともに昔の空気が出てきます。家庭の冷凍庫で水を冷やして作る氷からは、南極の氷のように泡がはじける音は聞こえません。

作業の日は天候に恵まれ、多くの氷を採取することができました。この氷によってたくさんの方々が南極や極地観測に興味を持っていただけると幸いです。

ドリルを使って氷山を削ります。

氷山から剥がれ落ちた氷を選別します。なるべく小さい気泡が多く入っている氷を選びます。

ダンボール箱に氷山の氷を入れます。

ダンボール箱に入った氷の重量を調整します。

計量が終了すると梱包作業です。

ダンボール箱をソリに積み込みます。

氷を積んだソリは雪上車で引っ張ります。ダンボール箱が壊れないように注意を払って積み込みました。

冷凍庫へはバケツリレーで搬入します。

昭和基地の冷凍庫に並べられた南極の氷の入ったダンボール箱。南極観測船「しらせ」が基地に接岸するまで冷凍庫で保管します。

2014年11月11日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
2:09 22:08 -4.4℃ -11.9℃ 13.5m/s

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