大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 南極観測のホームページ

昭和基地NOW!!

 

危機管理意識の向上を目指して ─防災訓練

2014年12月15日

筒先係は、防火服を着用し火元に向けて放水をします。

お昼の休憩が終わった時、基地全体に火災報知器のサイレンが鳴り響きました。隊員達は冷静に全体放送を待ちます。そして、「訓練、訓練、訓練。小型発電機小屋で火災発生。現場の状況を確認して初期消火にあたれ。」と全体放送が流れ、訓練現場である小型発電機小屋には数分で多くの隊員が駆けつけすぐに初期消火が行われました。

南極で越冬をするにあたり、火災は恐ろしい災害の一つです。そのため越冬隊は自衛の消防隊を組織し、月に1回の防災訓練をしています。常に変化する南極の厳しい環境の下で、越冬隊は現場の状況を踏まえた最善の対応が求められます。そのため事前に火災場所や発生時刻を隊員には周知せずに訓練を行っています。

訓練終了後にはミーティングを行います。各班での課題点を見つけ、防災管理について情報共有を図っています。

越冬隊のみで実施する防災訓練は今回が最後となりました。これから越冬交代までは次隊を含めたより一層の防災意識が求められます。今後はさらに一人一人の危機管理意識を高めるとともに、今まで培ったノウハウを次隊へ継承していきます。

通信室は消火本部となり隊長が全体の指揮をとります。

現場指揮は、現場の火災状況を踏まえ、消火班や医療班に指示を出します。

ホース係はホースの運搬、設置、接続のほかポンプ係への放水の手合図を送ります。

ポンプ係はポンプの設置、操作などを行います。

救助係は行方不明者が出た場合、現場指揮の指示の下、行方不明者の救助に向かいます。

医療班は負傷者の応急処置や医務室までの移送を担当します。

防災訓練が終了すると、課題点について話し合います。

2014年12月15日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
薄曇 - - 3.0℃ -2.2℃ 11.4m/s

大学共同利用法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所
〒190-8518 東京都立川市緑町10-3