大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 南極観測のホームページ

昭和基地NOW!!

 

あらゆるノウハウ伝えます─ 引き継ぎ作業

2015年1月7日

観測機器はメンテナンスが大切です。全天カメラのメンテナンスを行っています。

56次隊が昭和基地に到着し約2週間が経ち、各部門では引き継ぎ作業も順調に行われています。この日、観測棟では、大気に含まれている温室効果ガスの観測方法や大気サンプルの採取方法などの引継ぎが行われていました。

南極は文明圏から遠く離れており、人による環境汚染のほか、火山活動もあまり見られません。そのため、昭和基地で大気中の二酸化炭素、メタン、一酸化炭素、酸素の濃度を観測することによって、地球の大気環境の変動を明らかにするためのデータを集めています。

55次隊員は、これらの観測機器の操作やメンテナンス、データの読み取り方、エラー時の対処方法、国内との連携調整、今後の課題などを丁寧に説明していました。

思えば1年前、私達55次越冬隊は南極観測のバトンを54次隊から引き継ぎを受けました。初めは、試行錯誤し足踏みをしたこともありましたが、現在は隊員それぞれが56次隊にそのバトンを受け渡す側となり、責任を持って残りの越冬生活に取り組んでいます。

観測棟では大気微量成分観測や雲エアロゾル地上リモートセンシング観測が行われています。1967年(8次隊)に完成した建物で、昭和基地にある古い建物の一つです。

観測用の大気は観測棟のそばにあるこのタワーから吸入しています。

二酸化炭素(CO2)濃度の連続観測を実施する機器です。その観測は5分間隔で行われています。

南極の大気の一部を採取し、研究用として日本に持ち帰ります。

全天カメラにより雲を観測しています。

観測データに異常はないか念入りに確認します。

この日は「昭和基地NOW!!」の取材引き継ぎも行われました。56次隊の情報発信隊員が一緒に取材を行いました。

2015年1月7日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
晴時々曇 - - 1.5℃ -4.6℃ 4.3m/s

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