8J1RL
2017年5月6日
昭和基地では珍重される女性オペレーター(YLオペレーター)による交信風景。
初心者とは思えないウィットに富んだ流暢なやり取りに、ベテラン隊員から歓声が上がった。
5月に入って勤務体制が週休1日の夏日課から週休2日の冬日課に変わり、これまで平日だった土曜日が休日になりました。昭和基地にはゴールデンウィークは無いのですが、日本のゴールデンウィークに合わせたイベントは目白押しです。我々第58次越冬隊員にとって初めての休日土曜日となった5月6日には、昭和基地アマチュア無線局8J1RLが日本国内の小・中・高校生を優先して交信を行う「ゴールデンウィーク期間の特別運用」を実施しました。8J1RLの免許は1965年にJARL(一般社団法人 日本アマチュア無線連盟)によって取得され、1966年に第7次南極地域観測隊の協力で初めて南極昭和基地から電波を発射したそうです。以来、脈々と引き継がれ今日に至る南極地域観測隊のアマチュア無線係。この日のためにアンテナの補修・整備も抜かりなく行い、十数年ぶりに誕生した女性オペレーター3名も加えて、張り切ってイベントに臨みました。
昭和時間11:00(日本時間17:00)に特別運用を開始するやいなや、日本の子供たちから元気な声で呼び掛けられ、食品乾物保管庫の一角にあるシャック(無線室)に集まったアマチュア無線係のテンションは急上昇。普段はベテラン隊員の影に隠れている初心者隊員も俄然やる気になってマイクを握り、覚えたての通話表でどうにかこうにか交信。電波を通して、日本側では子供たちの後ろにお父さんの影がチラリ、昭和基地側では初心者隊員の背後にベテラン隊員の影がチラリ。タドタドしくも楽しい時間は1時間半ほど続き、最終的に24名の子供たちと交信することができました。
8J1RLは今後も観測隊のお昼休みや休日日課を中心に、不定期ではありますが電波を出す予定です。日本(東京)から大圏距離約14000㎞離れた昭和基地で、多くの方とQSO出来ることを夢見つつ、皆様からのコールをお待ちしています。
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