大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 南極観測のホームページ

昭和基地NOW!!

 

ビバーク&レスキュー訓練

2018年7月4日

ブリザード遭遇時はツェルト内に避難

昭和基地では6月21日の冬至(ミッドウィンター)が過ぎ、越冬生活も後半戦がスタートしました。まだ極夜期で太陽は出ていませんが、これから太陽が昇り始め、日が出ている時間がだんだんと増えてくると、それに伴い野外での活動が活発になってきます。

野外活動中はブリザードになったり、海氷上のクラック(海氷の割れ目)や大陸上のクレバスに遭遇するなど、危険があちこちに存在します。もし万が一それらによる事故が起きた時は、日本国内のように専門のレスキュー隊がいない南極では隊員同士で助け合うか、自分自身で身の安全を確保しなければなりません。そこで今週、野外活動が活発になる前に2つの野外訓練を行ないました。講師は国内で山岳ガイドをしている野外活動支援担当の隊員です。

野外訓練の一つはビバーク訓練で、ブリザードから身を守る為の、ツェルト(小型の軽量テント)を使った一時的な避難方法や、雪洞を掘って身を隠す方法などを訓練しました。

もう一つはレスキュー訓練でクラックやクレバスに落ちた隊員の救助方法などを訓練しました。
このように、不測の事態が発生した場合でも安全に行動できるよう、観測隊員は常に訓練に励んでいます。

雪洞が掘れれば、その中に避難

発電棟周りのウインドスクープを使ってレスキュー訓練

2018年7月4日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
曇後一時晴 -9.4 -18.4℃ 6.8m/s

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