日本の南極観測はどのように始まり、どんな軌跡をたどってきたのでしょうか。昭和基地開設以来現在まで65年以上続いている南極観測の歴史の一部を紹介します。
主な展示物
南極点往復に使用されたKD604雪上車(実車)、第1次観測隊が使用した防寒着・犬ぞり、歴代の南極観測船模型
南極・北極で研究用に撮影されたオーロラの映像を、直径4メートルのドームスクリーンでお楽しみいただけます。
※混雑状況によっては立ち見でご覧いただくことがあります。
主な展示物
TACHIHIオーロラシアター
南極やグリーンランドの氷床は、降った雪がとけずに長い時間かけて積み重なってできています。言わば、過去の地球を物語る「タイムカプセル」。また、極域の海や大気の変化は、地球全体に影響を与えます。こちらのコーナーでは、そんな大気や氷を通して行われている観測について紹介しています。
主な展示物
氷床掘削ドリル(実機)、南極の氷、高層気象観測用ゾンデ
昭和基地は、1957年、第1次南極地域観測隊によって南極大陸から約4km離れた島、オングル島に開設されました。1次隊のころわずか4棟だった建物は今やおよそ60棟に拡大し、様々な観測機器を備えた科学基地となりました。
主な展示物
昭和基地のライブ映像・ジオラマ、越冬隊員用個室、越冬隊員が使用した防寒服
岩石は地球生まれの石です。岩石を調べることで、大陸の成り立ちやどんな環境変動があったのかがわかります。隕石は宇宙から落ちてきた石です。南極には隕石が集まって発見されるしくみがあり、日本の南極地域観測隊によってたくさんの隕石が採集されています。このコーナーでは、観測隊や研究者が採取した岩石や隕石の実物を顕微鏡で観察したり触ったりすることができます。
主な展示物
南極で採取された岩石、月隕石、火星隕石
南極のような低温・乾燥による極めて厳しい環境でもコケや地衣類といった生き物が棲んでいます。一方、南極海にはナンキョクオキアミを中心とした豊かな生態系が存在しています。これらの生き物が環境変動にどのように反応しているか調べています。また、動物にカメラや記録計を装着し、人間が行くことのできない場所や時期の海洋環境を観測する研究が行われています。
主な展示物
ペンギン(バイオロギング)視点の映像、プランクトン採取用ネット、コケ標本、生物標本
太陽から吹き出すプラズマが、地球の磁気とぶつかると電流が生じます。この電流を担う電子が地球の大気と衝突して光るのがオーロラです。昭和基地はオーロラがよく見える場所の一つで、南極観測隊は65年以上観測を続けています。
主な展示物
S-160JA型オーロラ観測ロケット(実寸模型)、南極昭和基地大型大気レーダー(PANSYレーダー)のアンテナ(実機)
北極は地球温暖化の影響を最も大きく受けている地域のひとつです。南極と違って人間活動も盛んな北極ではどのような環境変化が起こり、人々にどのような影響があるのでしょう?
主な展示物
北極の動物の剥製、北極についてのパネル展示、映像展示
昭和基地の周辺に広く分布している黒雲母片麻岩(変成岩の一種)。
風化や地層中の塩類の溶解と析出などによってできる穴がたくさん開いています。
このような岩石を「蜂の巣岩」と呼んでいます。
1912年に白瀬矗(しらせのぶ)率いる白瀬日本南極探検隊が、日本人として初めて南極大陸に上陸してから100周年を記念して建てられた記念モニュメントです。
「多くの困難を乗り越えた白瀬矗の遺伝子を未来に引き継いで」という願いをこめて、DNAと同じ二重らせん構造がデザインされました。
初期の南極観測で活躍したカラフト犬のモニュメントです。
東京タワーの入り口に設置されていましたが、2013年、公益財団法人日本動物愛護協会より国立極地研究所に寄贈されました。
南極観測船初代「しらせ」で使用されたスクリューブレードです。