ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

CAFF会合報告

北極圏植物相・動物相保存作業部会(CAFF:Conservation of Arctic Flora and Fauna)のboard meetingがノルウェーのカウトケイノで2月1-2日に開催されました。カウトケイノはサーミ人の居住地です。

1月31日夜に、サーミや他の北極地域の文化に触れる機会があり、それぞれの地域の歌やダンスが披露されました。

CAFFは議長が2年毎に交代します。今回の会議は議長国であるノルウェーの最後の会議であるため、2年間の成果をとりまとめることに重きがおかれました。各エキスパートグループからの活動紹介は比較的手短にすませました。一方、海洋における生物多様性の報告については、北極圏海洋環境保護作業部会(PAME:Protection of Arctic Marine Environment)と整合性を確認する必要があるため、PAME事務局と連絡を取りながらとりまとめることになりました。ノルウェー議長国としての2年間における成果の一つとして、北極淡水域の生物多様性報告(the State of Freshwater Arctic Biodiversity Report (SAFBR))があります。そのため、本報告に関しては、メンバー全員で報告書の内容について詳細な確認作業を行うとともに、高級北極実務者会合への報告書提出に向けて今後も詰めの作業を継続することが決定されました。

CAFFは今年で設立25周年目ということで、最終日の夕食会では、これまでのCAFF議長の貢献を紹介するとともに、今後も継続的に発展していくよう全員で祝い合いました。次期の議長国はアメリカ合衆国の予定です。

内田雅己・国立極地研究所(テーマ6実施担当者)

カウトケイノの上空に広がるオーロラ

CAFF会議風景

サハ共和国自然保護省大臣によるNorthern Forumの活動紹介