ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

研究集会「グリーンランド氷床における近年の質量損失の実態解明―メカニズムの理解と影響評価―」への参加報告

20171120日(月)~22日(水)に北海道大学・低温科学研究所において,研究集会「グリーンランド氷床における近年の質量損失の実態解明―メカニズムの理解と影響評価―」が開催されました。

このシンポジウムは、2012年度から連続して開催されており、人文社会科学を含む広い分野から国内のグリーンランド研究者が集まって、発表・議論を行ってきました。今回もArCSテーマ2で取り組む研究成果を報告し(ArCS関係者による口頭発表15件)、同じグリーンランドを研究対象とする研究者たちと意見交換・情報共有を行い、会議中では非常に活発な議論がなされました。また、人文社会科学との協働をはかるArCSの目標に沿って、政治・社会科学の研究者との情報や意見の交換も行いました。特に、シンポジウムの最後に行われた自由討論では、自然科学・社会科学の両分野の研究者から率直な意見が交わされました。両者の協力と連携を模索していく必要性を再確認でき、今後どのようにお互いが歩み寄るべきなのかを考えるとても良い機会になりました。
本シンポジウムをまとめますと,以下のような成果が挙がったといえます。
・ArCS テーマ2の成果公開と情報提供
・グリーンランド・北極研究を推進する上での有用な情報交換と専門的議論
・北極研究における自然科学と人文社会科学の協働推進への貢献
 今後も同様のシンポジウムを行い、議論の場を設けることで、グリーンランドという共通の研究対象に対して、分野にとらわれずに理解を進めていきます。

安藤 卓人(北海道大学/ テーマ2実施担当者)


研究集会の様子