ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

グリーンランド在住の研究協力者 大島トクさんが北方圏国際シンポジウムで講演

2019年2月17日に開幕した第34回北方圏国際シンポジウムのイベントとして、グリーンランドカナック村在住の猟師 大島トクさんによる特別講演が、紋別市民会館で行われました。大島トクさんは、私達のグリーンランドにおける氷河と海洋に関する研究活動を支援してくださっています。例えば、氷で覆われる海の案内役として、海洋観測に欠かせない船の操船を行っています。さらに、研究者とカナック住民とのワークショップ開催に尽力した立役者でもあります。特別講演では、グリーンランドの伝統的な狩猟・工芸文化と、それら文化伝承の取り組みについて話されました。トクさんは、グリーンランドの伝統文化が忘れ去られることに強い懸念を抱いていて、若い世代に、文化を伝承する活動をしています。「今の子供たちは、民族衣装の作り方を親から教わることが少なくなった。だから自分が教えるんだ」という彼女の力強いメッセージは、150人を超える聴衆に確かに伝わったことでしょう。

詳細は以下のHPよりご覧下さい。
http://okhotsk-mombetsu.jp/okhsympo/top-index.html

漢那 直也(北海道大学/テーマ2研究協力者)


大島トクさんによる特別講演の様子。


ガリンコ号にて。写真左がトクさん。写真右は同じく研究協力者である夫のキムさん。