このたび、北極域研究推進プロジェクト（ArCS）で、『これからの北極』という読み物を作成しました。
近年の北極域の急激な温暖化によって海氷が著しく減少し、それが引き金となって、北極海を利用しての船舶による輸送や資源開発の実現性が目前にせまっていること、さらに例えば日本の気象にまで北極域の変化が大きな影響をもたらしていることについては新聞やテレビでも頻繁に報道されるようになりました。
こうした北極の大きく急激な変化に対して私たちはどう向き合えば良いのでしょうか。
そのためには、北極の現状を知ることだけではなく、これから何が起こるのかということについても知っておく必要があるのではないでしょうか。
この読み物は北極の今と将来について、特に気候の変化がほかの分野にどのようなインパクトをもつかについて、いくつかの例を科学的な研究に基づきながらも、できるだけわかりやすく解説しようとしたものです。ArCSには、そこで行われている先端的な多数の科学研究と科学成果がありますが、この読み物ではそれらをできる限りまとめて、誰もが理解できるような情報にすることを目指しました。
読者のみなさんが、次の一歩を踏み出す時に、この読み物がたとえほんのすこしであれ、お手伝いできればと願っています。
深澤理郎（ArCS PD）
