みらい北極海航海チーム 観測便り

乗船研究者:菊地隆、西野茂人(JAMSTEC)、笹野大輔(気象研)、平譯享、日置菜々子、森田雄一朗、大木淳之、松野孝平、西沢文吾、夫津木亮介、武井信行、川崎修歩(以上北大院水産)、岩原由佳(北大院環境科学)、杉山健太郎、三船尊久(東京海洋大)、平山翔子(富山大)、山田洋輔(東京大気海洋研)、茂手木千晶(ラバル大学)、藤原周(極地研/北大院水産)、内宮万里央(極地研/東大大気海洋研)
クルー一覧(研究者+観測技術者)

ベーリング海峡航行(2012.9.10〜12)

担当:菊地(JAMSTEC)

ブリッジから撮った波。荒れる海の定番の写真...。

低気圧

9月10日 北緯55度43分、東経175度55分付近を航行中
気温7.9度。水温8.7度。向かい風20m/s以上、波高6m。天候 雨風強し

ベーリング海を入ってしばらくすると、低気圧とそこからのうねりに遭遇。昨晩から今朝にかけて雨も風も強く波も高く、揺れも音も強く感じました。早く北極海に行きたいのに、船速が伸びない...。幸いなことに、午後には少し弱まってきました。

右にセントローレンス島、左はロシア

左手前の観測点に近い方の小さい島がUS領のLittle Diamede Is.、写真で奥に見える遠い方の大きい島がロシア領のOstrov Ratmanova(Big Diamede Is.)です。

9月12日 北緯63度54分、西経171度54分付近を航行中
気温3.5度、水温6.4度、天候 晴れ~曇

荒れていた海域を脱し、再び穏やかな海況です。現在は、セントローレンス島とロシアの間の海峡を航行中。セントローレンス島はベーリング海峡の南に位置する人も住んでいる大きな島です。ブリッジから見ると、風力発電やトラックが走っているところも見えていたそうです。そして反対側にはロシアの陸地も見えます。国境の海なんですね。
明日の朝にはベーリング海峡に達し、いよいよ北極海での観測が始まります。