みらい北極海航海チーム 観測便り

乗船研究者:菊地隆、西野茂人(JAMSTEC)、笹野大輔(気象研)、平譯享、日置菜々子、森田雄一朗、大木淳之、松野孝平、西沢文吾、夫津木亮介、武井信行、川崎修歩(以上北大院水産)、岩原由佳(北大院環境科学)、杉山健太郎、三船尊久(東京海洋大)、平山翔子(富山大)、山田洋輔(東京大気海洋研)、茂手木千晶(ラバル大学)、藤原周(極地研/北大院水産)、内宮万里央(極地研/東大大気海洋研)
クルー一覧(研究者+観測技術者)

観測あれこれ(2012.9.24~27)

担当:菊地(JAMSTEC)

アラスカ州バロー沖

船から撮ったアラスカ州バロー。見えるかな?

9月24日 北緯71度14.8分、西経157度09.6分付近
気温 2.8度、水温 3.9度、塩分 28.6、天候 晴れ

ノースウィンド深海平原での観測の後、ボーフォート海陸棚斜面にそって南東に進み、アラスカ州バロー沖に来ました。ここは、Distributed Biological Observatory(DBO)というプロジェクトで話し合って決められた観測線があります。今日はそこでのCTD他各種観測と、今年7月にカナダ砕氷船S.W.Laurier号で設置した係留系の回収設置作業を予定しています。この観測線は、チャクチ海の中でも生物活動が活発なところに設定されているのです。たくさんの試料やデータが取れた模様でした。クジラもいたそうです。

作業の後の、豪華な食事

9月25日 北緯71度40.0分、西経155度00分付近
気温 +1.6度、水温 +3.5度、塩分 29.9 波高 1m以下、天気 晴れ

昨日のバロー沖から、今日はバロー海底谷の北側に移動しています。ここでも決められた観測線でのCTDなど各種観測と、係留系の回収設置作業を予定しており、今日はまず係留系3系の回収作業が行われました。いろいろ心配事はあったのですが、無事に3系とも回収されて、ホッと一息。
そしたら...今日の夕食はまるでコース料理のような食事でした。写真を見て下さい。エビを食べないと、次のお肉は出てこないのですよ。無事作業を終えた後...楽しく完食しました。

左が最初に出てきて、えびを食べたら右のお肉が出てきました。堪能しました。

プランクトンがいっぱい

真ん中の大きなものが、クシクラゲ。光の反射でキラキラしていて綺麗でした。他にもたくさんいました。

9月27日 北緯71度44分、西経155度07分付近
気温 -0.8度、水温 +2.9度、塩分 29.9 天気 晴れ

一昨日、昨日と係留系回収・設置作業をした後、今日はバロー海底谷北側の観測線でのCTDほかの観測を行っています。今は、ちょうど60番目のCTD観測点。この観測点でのプランクトン・ネットで取れたプランクトンを北大・松野さんに見せてもらいました。クシクラゲ・オキアミ・クリオネ・ヤムシ・ビチュウルイほか...大漁だったようです。いろいろな種がいて、様々な要因で分布や量が変わっているのですね。