以前、南極には太陽が一日中昇らない時期(極夜)があるとご紹介したことを覚えていますか?では、その逆はどうでしょうか?もちろんあります。一日中太陽の沈まない時期で白夜と言います。11月下旬から始まり1月中旬まで続きます。
私たち52次隊にとっては2回目の白夜を迎えました。1回目は昭和基地に到着したばかりのころです。ほとんどの隊員が白夜を経験するのは初めてのため、時計は真夜中なのに外は太陽が出ていて明るいという不思議な感覚になったことを覚えています。南の地平線付近を見ると、だんだんと沈んできた太陽が地平線に触れたかと思うとすぐに昇っていく様子が見られます。
この頃国内では次の53次隊が出発を目前に控えています。こちらでは、白夜の明るさを活かして、53次隊を受け入れるための準備が毎日あちこちでおこなわれています。明るさはずっと続くのに対して、隊員の体力は無限ではありません。そこは各自体調管理をしっかりして、ケガや事故の無いように計画を立てて作業を行っています。
2回目の白夜が終わる頃には52次隊の越冬も終わりを迎えます。長いようで短い越冬生活も終盤を迎えていることが改めて実感されます。
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