ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

ArCSプロジェクト課題間連携会合報告

2016年4月1日(金)に北海道大学水産学部(函館キャンパス)において北極セミナーが開催されました。北極海とグリーンランドで研究をおこなう2つのArCSプロジェクト課題が、研究の連携を目的に勉強会をおこないました。

グリーンランドの氷河・氷床の研究をおこなう杉山先生(テーマ2実施担当者・北海道大学低温科学研究所)、榊原さん(ArCS博士研究員)、漢那さん(ArCS博士研究員)の3名が札幌の北大キャンパスから参加され、水産学部からは平譯PIをはじめとする7名の先生方と学生約15名が参加し、総勢25名での勉強会となりました。

まず、下記の6名から話題提供があり、その後2つの研究課題が連携して今後どのような調査・研究ができそうか議論しました。具体的には、氷河の溶け水が海洋生態系に与える影響を調べるために、海洋化学、魚類、海鳥および海棲哺乳類といったさまざまな分野との共同研究の可能性について話し合いました。 この勉強会の成果の一つとして、この夏におこなわれるグリーンランド氷河での調査に水産学部からの参加者も加わり、海鳥と動物プランクトンの分布調査が一緒におこなわれることになりました。陸域と海域の研究分野の連携により、北極域の気候・海洋の変動に関する理解が深まることが期待されます。

西澤 文吾 (北海道大学・水産科学研究院/テーマ6実施担当者)

北極セミナーでの発表者と発表内容
  • 杉山慎先生「グリーンランドにおける氷河・氷床―海洋相互作用について」
  • 榊原大貴さん「Bowdoin氷河の氷損失の年々変動に関する研究」
  • 漢那直也さん「2016年グリーンランド北西部観測」
  • 野村大樹先生「陸域から海洋への淡水・物質供給―海洋・海氷側からの視点―」
  • 三谷曜子先生「北極でできそうなことー海棲哺乳類編ー」
  • 綿貫豊先生「スピッツベルゲンでのハシブトウミガラスの採食行動の調査」


参加者の集合写真

セミナーでの野村先生の発表

セミナーでの漢那さんの発表