ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

開催報告 「気候変動下における北極海洋システムの回復力と適応力」(RACArctic) 第一回国際会議

ベルモント・フォーラムにより採択された研究課題「気候変動下における北極海洋システムの回復力と適応力 ”Resilience and adaptive capacity of Arctic marine systems under a changing climate”」(通称RACArctic)の第1回ミーティングが3月1日から3日にかけ、北海道大学北極域研究センターの主催により、函館市国際水産・海洋総合研究センターで開催されました。

会議には、本課題に参画する日本、ノルウェー、アメリカの様々な産官学の機関より54名もの参加者が集まりました。3日間の会議では、初日はステークホルダーミーティング、2日目および3日目はサイエンスミーティングと題し、北極域の海洋システムに関する自然科学と社会科学両方の研究発表や、ステークホルダーとの議論が活発に行われ、実りの多い会となりました。

初日のステークホルダーミーティングでは、RACArcticの三カ国での協力体制の概要や、北極域における気候変動、環境プロセス、海洋生態系の応答といった内容についての概略を説明するプレゼンによって、北極域の気候・環境のこれまでの状況について導入を行った上で、引き続きステークホルダーによる自由討論を実施し、(1)議論のポイントの抽出、(2)ニーズと問題の特定、(3)北極域のシステムについての今後の展望を提示、という流れで議論が進行されました。続く2、3日目のサイエンスミーティングでは、物理・化学・生物海洋学や、漁業マネージメントとガバナンスについての研究発表が行われました。

 この場を借り、この第一回会議を成功へと導いて頂いた参加者の皆様のご協力にお礼申し上げます。

齊藤誠一
(北海道大学 北極域研究センター/ArCS サブプロジェクトディレクター)


フランツ・ミューター(アラスカ大学フェバンクス校)による導入プレゼンテーション

ステークホルダーミーティングの様子

議論を総括する齊藤誠一(北海道大学)

ステークホルダーミーティング後のレセプション