5月24日にカナダ・ケベックにあるラバル大学のForêt Montmorencyで行われたFuture Arcticに参加し、各国の北極研究の現状についての情報収集を行うとともに、カナダを中心とする国際共同研究体制の構築に向けて意見交換を行いました。
Future Arcticは北極の蘚苔類・地衣類に関する国際会議です。それらの研究に関する最近の理解のまとめ、生物地球科学的研究プロセス、微生物生態生理学、植物多様性とそれぞれの相関関係の重視、北極研究者の分野横断的な協力促進、将来的な研究戦略などが議論されました。
参加者は、カナダ、アメリカ、ロシア、ドイツ、イギリス、ノルウェー、ベルギー、オランダ、フィンランド、日本の10カ国28機関からの51名で、うち学生が18名、そのほとんどが女性であることが印象的でした。現地カナダ、特にケベック州の蘚苔類・地衣類研究グループは極めて活発で組織化されていて、日本としては協力関係が結びやすい一方、どのように独自性を出してゆくかが今後の課題となると思われます。
伊村智・国立極地研究所（テーマ6実施担当者）
Future Arcticの集合写真
