ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

2019年度若手研究者海外派遣報告:アラスカ州フェアバンクスでの生活

アラスカ大学フェアバンクス校国際北極圏研究センター(UAF/IARC)に滞在し、衛星データを用いてリード分布の時空間変動を評価する研究を行いました。公表できる範囲が限られているので簡易的になってしまいましたが、滞在中の研究内容については報告書をご覧いただければ幸いです。

アラスカ州で2番目に大きな都市であるフェアバンクスは自然に囲まれた観光都市です。アラスカと言えばオーロラが有名ですが、晴天率が高いフェアバンクスはオーロラを高確率で目にすることができる都市として人気があるそうです。冬のイメージがあるオーロラですが、夜の時間が長くなり始める8月下旬ごろから見ることができます。実際、フェアバンクスに到着した翌日(821)の夜に宿舎の窓から空を見上げてみると、うっすらとオーロラが見えました。北極海の調査航海中に何度もオーロラに出会っているので特に感動はありませんでしたが、アラスカに来たことを実感しました。 

「自然に囲まれた観光都市」と言うだけあって、街中で野生動物に遭遇することは日常茶飯事です。宿舎の中庭には毎日のように子供連れのヘラジカがやってきます。立派なツノを携えたオスのヘラジカを見たくて滞在中にずっと探していたのですが、とうとう見ることはできませんでした。後から聞いた話では、ヘラジカのツノは冬になるともげて、春になるとまた生えてくるそうです。やたらとデカいツノなしのヘラジカを冬に見かけたので、もしかしたらオスだったのかもしれません。 

半年間フェアバンクスに滞在していたので、日本でも馴染みのあるイベントやアメリカ特有のイベントなど、様々なイベントを経験できました。今回の派遣を通して、研究面だけでなく、日常生活面でも充実した毎日でした。この度は貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

和賀 久朋(北海道大学)


宿舎の窓から見えたオーロラ


宿舎の庭にいたヘラジカ