2001年度第2回目の「講演と映画の会」は、かねてから交流のある岩船地域において、開催されました。岩船地域とは、村上市を中心に7市町村が組織する地方自治団体で、正式な名称を「岩船地域広域事務組合」といいます。このたびは、試験的な試みとして、「講演と映画の会」を中心に南極フェア的な各種の催しを行いました。これらの催しは、「広く、参加型で、楽しく学習」というテーマを掲げて、主催3機関によって準備を進めました。
「講演と映画の会」は、2月22日(金)に村上市民ふれあいセンターで行われました。まず、若林久徳代表理事(村上市長)の主催者挨拶の後、昭和基地との電話交信を行う予定でしたが、電話拡声機器の不具合で渋谷和雄講師の講演を繰り上げて行いました。講演の冒頭、渋谷講師は児童の代表と簡単な氷の実験を行ってから、南極の話題に入りました。南極はどんな自然環境なのか、また、南極観測隊はどんな観測をし、どんな生活をしているのかなど、スライドを交えながら話しを進めました。講演の最後に渋谷講師は会場に来ていた小田幸男さん(第39次越冬隊)を舞台に招き、対談形式で越冬生活の様子を紹介しました。
続いて、予備の電話拡声機器により、児童の代表が昭和基地の神山孝吉第43次越冬隊長と通信衛星経由で電話交信を行いました。児童の質問に、神山越冬隊長がとまどってしまうこともたびたびありましたが、電話の会話は、会場内に雑音もなくきれいに流れました。そして、最後のプログラムとして、映画「南極観測」が上映されました。
今回の「講演と映画の会」は、事前にNHKラジオ、新潟日報や村上新聞などで紹介されましたので、広い地域から参加がありました。新潟県下越地方のため、積雪地も多く、児童の皆さんは貸し切りバスなどを利用して参加されました。一番遠い学校は、山北町立雷(いかづち)小学校で、会場まで60Km以上もあります。着ぐるみの「ペンギン」が、児童の乗っているバスを見送るなど、ほほえましい光景もありました。
なお、この模様は、翌23日、NHK総合テレビの朝の番組で紹介されました。
|