ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

国際ワークショップ 「グリーンランド氷床の質量変化と全球気候変動への影響」 開催報告

2016年3月22-24日、北海道大学低温科学研究所において、国際ワークショップ「グリーンランド氷床の質量変化と全球気候変動への影響」を開催しました。世界をリードする一線の海外研究者9名(スイス、デンマーク、カナダ、アメリカ)を含めて、総計60名以上の研究者がこの会合に参加。グリーンランドに関する最新の研究成果を発表し、研究のアイデアや経験について語り、将来の国際共同研究の可能性について話し合いました。

ワークショップの初めには、各分野を代表する研究者によって基調講演が行われ、氷河氷床、海洋、大気気候、社会科学の分野における現状の理解と喫緊の課題について、その全体像が紹介されました。この基調講演に続いて、3日間にわたって合計36の口頭発表が行われました。セッションのひとつは人文社会の研究分野にあてられ、ArCSが目指す自然科学と社会科学の協働に向けた議論が交わされました。各セッションはもちろんのこと、休憩や昼食の時間、懇親会や週末のエクスカーションを通じても、幅広い研究分野に関する熱心な討論と、研究者間の親密な交流が行われました。

この国際ワークショップは、北大低温研共同利用研究集会とArCSグリーンランド研究課題の主催で開催され、予算の一部に北大北極域研究センターおよびSIGMAプロジェクトの支援を受けました。ご参加、ご協力頂いた皆様に改めてお礼申し上げます。ワークショップのプログラム、会期中の写真などを以下のページ(英語)でご覧になれます。

https://sites.google.com/site/arcsgreenland/home (英語ページ)

杉山 慎/北海道大学・准教授(テーマ2 実施担当者)

workshop1(サイズ調整).jpg ワークショップ参加者のグループ写真

workshop2(サイズ調整).jpg スイス連邦工科大学マーティン・フンク教授による氷河熱水掘削に関する基調講演

workshop3(サイズ調整).jpg カルガリ大学林直孝氏によるグリーンランド社会に関する基調講演

workshop4(サイズ調整).jpg セッションでの活発な討論

workshop5(サイズ調整).jpg 齊藤誠一(北海道大学・北極域研究センター長)による夕食会での乾杯のようす