ArCS 北極域研究推進プロジェクト

2018年度海洋地球研究船「みらい」北極航海 ―極夜の北極海を行く―

研究課題

1) 気象・海氷・波浪予測と北極航路支援情報の統合(テーマ1関連課題)

ラジオゾンデ観測のための自動放球装置

ラジオゾンデ観測、雲粒子ゾンデ観測、ドップラーレーダーおよび海上気象観測、船舶海氷レーダー画像取得、飛沫観測、波浪ブイ投入、XCTD/CTD観測により、精緻な気象・海氷・波浪予測手法開発に資する観測データの取得を行います。

2) 北極海・ベーリング海・西部北太平洋における海洋大気船上観測(テーマ3関連課題)

「みらい」船上に連続観測装置を設置し、北太平洋から北極海にかけての航路上で大気成分の連続観測を行い、北極域における海洋起源(バイオ)エアロゾル粒子の個数濃度・氷晶核能を把握します。

3) 北極海及び西部北太平洋における大気中温室効果ガスおよび関連成分の観測(テーマ3関連課題)

大気中の温室効果ガス観測用の大気取り入れ口

「みらい」船上にメタン(CH4)、二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)の連続観測装置を設置し、北太平洋から北極海にかけての航路上で連続観測を行い、洋上大気中の濃度分布を明らかにします。また、大気試料のフラスコサンプリングを1日1回程度の頻度で実施し、CO2・CH4の同位体組成やO2/N2比、Ar/N2比の空間分布を明らかにします。

4) 西部北極海における海水中CO2及びCH4の時空間変動(テーマ4関連課題)

急変する西部北極域での温室効果ガス(主としてCO2とCH4)の表面海水中の空間変動と海洋内部の鉛直分布変動を明らかにすることを目的として北極海の採水を行い、CH4測定用の試料採取を行います。また、大気・海洋の CO2及び CH4濃度の連続測定と海洋表層の炭酸系物質測定のための採水を行います。