フィンランド北極担当大使が国立極地研究所を訪問

2025年10月16日

フィンランドのカッレ・カンカーンペー北極担当大使が、2025年10月10日に国立極地研究所を訪問しました。

野木所長から研究所の活動や日本の南極、北極での観測研究の紹介を受けた後、伊村副所長から日本の南極地域観測に関する説明があり、榎本副所長から日本の北極研究についてフィンランドとの共同研究を中心に説明が行われました。その後、今後の極地観測研究協力に関わる更なる可能性に関して意見交換を行いました。続いて、カンカーンペー大使は極地研の広報展示施設である南極・北極科学館を訪れました。

極地研などが中心となり、2020年6月から2025年3月まで約4年半の期間で実施された北極域研究加速プロジェクト(ArCS II: Arctic Challenge for Sustainability II)では、フィンランド気象研究所との協力のもとフィンランド等の国際共同拠点を活用し、雪氷圏(積雪など)および大気(エアロゾル、ブラックカーボンなど)の観測を実施してきました。また日本はフィンランドとともに欧州非干渉散乱(EISCAT)科学協会に加盟し、EISCATレーダーによる国際共同観測を実施しています。フィンランドと日本の北極研究者が太陽地球系科学の様々な共同研究を通じて一層連携を深めることが期待されます。

左から榎本副所長、野木所長、カンカーンペー北極担当大使、駐日フィンランド大使館クヌーッティラ公使参事官・大使館副代表、小泉公使参事官補佐、伊村副所長

南極・北極科学館の展示について説明を受けるカンカーンペー北極担当大使とクヌーッティラ公使参事官