国立極地研究所と海洋研究開発機構とが連携協定を締結

2023年11月20日
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所
国立研究開発法人海洋研究開発機構

国立極地研究所(所長 野木義史、以下「極地研」)と国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 大和裕幸、以下「JAMSTEC」)は、令和5(2023)年11月18日付で両機関が長年にわたり培ってきた研究協力関係を基盤とし、海洋科学及び極域科学の観測研究を推進することを目的とした包括的な連携協定を締結しました。今後、両機関は共同で(1)共同研究などの研究連携、(2)研究者交流、(3)研究情報の共有、(4)人材育成支援、に取り組みます。

連携の背景

極地研とJAMSTECは、北極域・南極域の海洋観測を中心に、長年にわたり連携して参りました。

特に、平成23(2011)年にGRENE北極気候変動研究事業が開始して以来、平成27(2015)年北極域研究推進プロジェクト(ArCS)、令和2(2020)年北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)の代表機関(極地研)・副代表機関(JAMSTEC)として日本の北極域研究を牽引し、北極海氷予測の精度向上など様々な研究成果を挙げています。JAMSTECが所有する海洋地球研究船「みらい」を中心にした大気・海洋観測の充実や国内外の若手研究者の人材育成、研究者交流などを積極的に行っています。

今後の展望

令和8年度から、日本初となる砕氷機能を有する研究船である「北極域研究船」(JAMSTECが現在建造中)が就航予定です。北極域研究船は、海氷が存在する海域でも観測データが取得できるため、その機能を最大限活用した国際共同観測研究を推進するとともに、国際プロジェクトの中心的役割を担う“国際研究プラットフォーム”としての運用が期待されています。

今回の連携によって、「北極域研究船」の運用に向けて国内外の北極域研究コミュニティへの支援を強化し、北極域に存在する諸課題の解決と持続可能な北極域の実現に資する研究活動を促進するとともに、研究者や技術者などの人材育成に貢献して参ります。

協定書に署名する海洋研究開発機構の大和裕幸理事長と国立極地研究所の野木義史所長

署名した協定書を手にする海洋研究開発機構 の大和裕幸理事長と極地研の野木義史所長

(左から)海洋研究開発機構の亀井雅彦海洋科学技術戦略部長、森本浩一理事、河野健理事、大和裕幸理事長と極地研の野木義史所長、榎本浩之副所長、宮岡宏北極観測センター長、田村岳史所長補佐

お問い合わせ先

内容について
国立極地研究所 国際極域・地球環境研究推進センター
疋田陽子(ひきだ ようこ) TEL042-512-0911

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