環境保全

観測隊の環境保全部門は、主に廃棄物の処理と生活排水の処理を担当しています。

昭和基地での廃棄物には、生活ごみ、観測や設営作業時に発生した廃材、使用できなくなった観測機器、車両などがあり、これらはすべて、集積して日本へ持ち帰り、処理を行なっています。日本でのリサイクルを考慮して、現地で30種類以上に分別しています。廃棄物のうち、可燃性のものは焼却処理を行い灰にして、空き缶は潰し、ビンは粉砕し、ペットボトルやプラスチックごみは圧縮機にかけて体積を減らすなど減容を行なった後梱包して、集積して保管します。また、生ごみや汚水処理により発生する汚泥等は、「生ごみ炭化装置」で炭にして、その炭をそのまま持帰るか、更に減容する場合は、焼却して灰にし、ドラム缶に詰めて持ち帰ります。生ごみ炭化装置や焼却炉から出る煙が、基地での大気観測などに影響を与えないよう、風向、風速などの条件に注意し、焼却処理等を行うようにしています。

生活排水は、国内の排水基準をクリアした汚水処理装置によって浄化し、トイレの水洗水、厨房、洗面、洗濯などの排水を一括処理したうえで、きれいな水にして海に流しています。

このように、観測活動の自然環境へのインパクトができるだけ小さくなるよう、努力を続けています。

汚水処理装置