我が国の南極地域観測は、その黎明期より一貫して国家事業として実施されてきた一方で、民間とのパートナーシップにも支えられております。特に開始当初は、プレハブ建築技術をはじめ、民間事業者の技術開発力が我が国の南極地域観測を支えてきたと言っても過言ではなく、今後とも民間事業者とのパートナーシップを拡大していくことが、南極という極限環境で観測を継続していくためには欠かせないものとなっています。

そのため、南極地域観測第Ⅹ期計画では、民間事業者が南極での新たな技術開発の機会を提供・支援する「昭和基地利用プログラム」を開始することとしました。また、南極観測事業に顕著な貢献があった企業を「国立極地研究所南極観測パートナー企業」に認定する等、南極観測の発展を支える民間事業者とのパートナーシップの拡大にも取り組むことにいたしました。