野外観測支援

観測隊では、昭和基地のある東オングル島以外のエリアを「野外」と規定しています。

観測や作業のため野外に出かける時、夏期間はヘリコプターを使って移動しますが、越冬期間中は海氷上や雪上をスノーモービルや雪上車で移動します。海氷上や大陸沿岸の露岩帯、大陸氷床上には多くの危険があり、隊員はそれらの危険を回避しつつ行動する必要があります。野外の危険を回避するためには、危険要素を予測し、必要な装備を整え、隊員に知識と技術を習得する必要があります。そのため、必要な装備の用意やメンテナンス、野外での危険回避やそのための教育など、観測隊の野外行動中の安全対策全般を担当するのが野外観測支援担当隊員です。

観測隊の黎明期には登山経験の豊富な隊員が多く参加していましたが、昨今の観測隊では国内での野外経験を持つ隊員は少ないため、野外観測支援担当隊員は安全管理上、重要な役割を担っています。

非常時を想定したレスキュー訓練

海氷上のルート工作。目印の旗の方位を測定する。