宮城県農業高等学校で南極教室を開催しました

2021年7月28日

国立極地研究所は、2021年7月5日に宮城県農業高等学校で「南極教室」を開催しました。
「南極教室」は、日本国内の児童・生徒が南極・昭和基地で活動を行っている南極地域観測隊員とリアルタイムで交信することにより、地球環境や地球の歴史、さらには宇宙の謎にまで迫る南極観測の現在を知ってもらい、南極を通じて地球や宇宙のことを考えてもらうことを目的として2004年に開始した取り組みです。

開催日時:2021年7月5日(月) 14:30~15:15
開催場所:宮城県農業高等学校 大講義室
学校側参加者:宮城県農業高等学校 生活科 1〜3年生の皆さん
昭和基地側出演者:第62次南極地域観測隊 戸塚慎介隊員、濵谷内健司隊員、小山徹隊員、西村祐香隊員、伊達元成隊員、ほか

参加した学生さんのご感想など

※実施後に届いた感想文から抜粋しています

・南極や昭和基地についてたくさんのことを知ることができてよかったです。昭和基地にいる方の人数が思ったよりも少なくて驚きました。また、南極でインターネットが使えることもビックリでした。南極は中も外も寒いと思っていましたが、基地の中は半袖でも大丈夫なくらいの温度だったのですごい電力を使っているんだなと思いました。電気は太陽光発電ですが南極には白夜と極夜があるのに、多くの電気をつくることができていて、凄いと思いました。また、月に1回以上あるイベントや部屋の中にある娯楽スペースなどがあって面白そうだと思いました。南極では土を使わずに、野菜を水で栽培していたので凄いと思いました。思ったよりも大きく育っていて美味しそうでした。全体を通して、多くのことを知ることが出来て良かったです。

・現地にいる南極の方から、実際にお話をうかがい、お仕事や生活する場所を動画で見ることが出来ました。本校の寮生活と少し似ている所があって、お風呂の使い方や細かなルールなどに共感することがあり、面白かったです。土を使わずに植物を育てることは無理だと思っていましたが、水耕栽培という方法で、土を使わず、トマト、ブロッコリー、キュウリ、シソなど、様々な植物を育てることに成功させていることに驚きを感じました。船で31人の越冬隊員1年分の食料(31t)を運ぶのには、とても驚きました。さらに、予備食として多めの食料を運ぶので、とても大変だなぁと思いました。環境保全のお仕事が1番大変だと思いました。廃棄物20種類以上の種類に分別するということを行っており、日本とは違いとても厳しい分別方法だと思いました。ゴミなどを燃やし、リサイクルする方法は地球にも優しい取り組み方なのでいいと思います。隊員の皆さんは日本の大学を出て、大学で学んだことを南極で生かしていることが、とてもかっこいいと思いました。さまざまな困難や苦戦することもあると思いますが、日本に帰って来たら、ゆっくりテレビをみて、家族との団らんなどを大事にしてほしいと思いました。南極の方とZoomでお話する時間は今日で最後だと思うので、ほんとに素敵な体験ができたと思いました。今回の授業で学んだことを通して、これからの学校生活や将来何かにで生かせられるように、私も進路など、ゆっくり、じっくり考えていきたいと思いました。

・普段絶対につながることのできない南極昭和基地との授業の機会をいただいて、お話を聞けたことがとても嬉しかったです。南極のみなさんが、南極の環境に関するお仕事をしているだけではなく、調理担当、医療担当、コンピューター関係担当など、それぞれに分かれていて、充実している様子や、大変さも細かいところまで伝わってきました。南極にも新型コロナが影響していることもビックリしました。普段私たちが行っていることでさえ、南極に住んできる方たちにとっては、とても大変で1つ1つの作業が貴重で大切だと分かりました。

・今回の南極教室を受けて、様々な事を学びました。話を聞いていると、南極に少し興味が沸いてきました。私達農業高校生になじみの深い農業の話から始まり、オングルファームという種から野菜を育てる部屋で、土を持ち込めないので全て水耕栽培で太陽光なしで育てている事に驚きました。収穫した野菜を見てみると高さのある野菜や長さのある野菜は全体的に小さいなと思いました。野菜は1年間補給が無いそうなので、育てる事はすごく大事だなと思いました。一人一部屋あり、十実した生活を送れている事に驚きました。隊員のみなさんの経歴、年齢、出身地などがバラバラで、本当に色々な人が隊員になっているのだと思いました。企業から送られてくる人と、一般参加の人がいて、私は隊員になるには頭が良くないといけないとか、高学歴でなければいけないとか様々な考えがありましたが、本当に色々な人がいて驚きました。私は人と違う事がしたいと考えているので、将来、宇宙やそれこそ南極にいってみたいなと思いました。

会場の様子

昭和基地の様子