「昭和基地からライブ中継!~南極から岩手県に向けて~」を開催しました

2022年6月6日

国立極地研究所と岩手日報社は、2022年5月27日に「国立極地研究所・岩手日報社 昭和基地からライブ中継!~南極から岩手県に向けて~」を開催しました。本イベントは、第63次南極地域観測隊に同行中の岩手日報社から派遣の菊池健生記者が、南極での取材をもとに、63次越冬隊とともに岩手県内の学校へ向けて南極の不思議や観測の重要性を伝えることで、東日本大震災で被災した地域の未来を担う子どもたちに科学の最前線に触れる機会を提供し、希望を届けることを目的に開催しました。

主催:国立極地研究所、岩手日報社
開催日時:2022年5月27日(金) 15:00~15:45(昭和基地時間9:00~9:45)
開催場所:岩手県 野田村立野田中学校 体育館
学校側参加者:野田中学校全校生徒 110名
昭和基地側出演者:岩手日報社 菊池健生記者、第63次南極地域観測隊 澤柿教伸越冬隊長、高木佑輔隊員、櫻庭健吾隊員、石川嵩隊員、ほか数名

中継中の会場の様子

写真提供/岩手日報社

昭和基地の様子

中継終了後に「南極の氷」を観察

写真提供/岩手日報社

参加した学生さんのご感想など

※実施後に届いた感想文から抜粋しています

南極で働いている方一人一人に役割があり、毎日命がけで作業をしているのだと学ぶことができました。質問に対してもわかりやすく答えてもらい、勉強になったし、とても嬉しかったです。作業をしている様子や建物内での生活や食事を動画で見ることができ、とても貴重な経験だと思いました。南極の氷は、パチパチと音が鳴り、きれいな音で心地よかったです。(1年)

観測している中で、氷を深く掘っていく技術に驚きました。また、隊員の皆さんの体力や心が深く印象に残りました。家族や友人と会えない厳しい環境の中で、世界のために働く皆さんはとてもかっこいいと憧れます。(1年)

特に印象に残っているのは、写真で見せてもらったオーロラです。日本では見ることができない光景で、私もいつか見てみたいと思いました。南極だから見ることができる景色があることを知りました。少し前までは日本にいて私達と同じように生活していた人達が南極観測の最前線で活躍していることで、南極を知りたいという気持ちがあれば、いろいろな可能性があることを学びました。南極が地球温暖化の影響を大きく受けていることも知りました。私達に何ができるかを教えていただいたので、私もできるだけやってみようと思いました。(1年)

この機会がなければ、南極について何か調べたり、興味を持ったりすることはなかったと思います。でも、今回このような機会があったことで、南極について知りたいことが増えました。印象に残っているのは、地球温暖化の影響を抑えるために私達ができることについてです。地球温暖化が進まないために、環境のことを考えた取り組みを世界の人達に伝えていきたいと思いました。(1年)

南極での生活をまとめた映像や雪上車や昭和基地について詳しく教えていただき、興味がわきました。説明の中で二酸化炭素や地球の歴史などが印象に残りました。アイスコアで二酸化炭素濃度が高いと説明があったので、二酸化炭素を減らす取り組みはとても大切だと再認識しました。リアルタイムの映像で初めて知ることも多くて、貴重なお話を聞けたので、もっと理解を深めていきたいと思いました。(1年)

南極は白くて寒いというイメージしかなく、何も知りませんでした。でも、菊池さんや観測隊の皆さんの話を聞いて、南極がどのようなところなのかを初めて知ることができました。新しい発見があったし、貴重な経験をすることができてよかったです。(1年)

南極の仕事のなかでも担当があり、調理や病気になった時も自分達で助け合わなければならないのが大変だなと思いました。私達も集団生活の中で、助け合って生活していきたいです。地球温暖化の影響にも目を向けて、自分達にできることを考えて行動していきたいです。また、南極には厳しい環境ならではの美しい自然や良いところがたくさんあるので、自分も行ってみたくなったし、南極のことをたくさんの人に知ってほしいです。(2年)

雪上車や一面氷の世界など、写真でしか見たことがなかったものを見て、興味深くなりました。また、普段は水道から普通に出てくる水も、氷を融かして作っていることを知り、水は大切だと思いました。地球温暖化で氷が融けるという話から、とても大変な問題だと考えさせられました。(2年女子)

「南極教室」で、普段は見られないことを見たし、教われないことを学べました。南極の氷は、何万年もの時を経て、積もった雪がその時代の空気を閉じ込めている…。まるでタイムカプセルのようで、わくわくしました。(2年)

南極とリアルタイムで中継をつなぐという体験は、なかなかできない体験だと思うので、できたことに感謝したいです。私達のために動画を準備したり、質問に丁寧に答えてくださったりした隊員の皆さんに感謝を伝えたいです。もうすぐ太陽が昇らなくなる南極に向けて、野田村の太陽としてエールを送れて良かったです。(2年)

「南極教室」を通して、隊員の皆さんの想いを知ることができました。私達はこの1時間で、南極について詳しく知れたし、自分達の生活を見直すことができました。南極の自然を守っていきたいので、地球温暖化を止めたいです。(2年)

「南極教室」で、本当に貴重な経験をさせてもらったなと思いました。画面越しに、南極の雪とか建物、雪上車などを見て、とてもわくわくしたし、気になっていた南極での過ごし方や生活環境なども詳しく説明していただいて、聞いていて楽しかったし、嬉しかったです。南極では過去のことだけを調べるのではなく、過去・現在・未来のことを調べていることを初めて知りました。(2年)

今回の「南極教室」で、私の中の南極のイメージが大きく変わりました。今回、地球温暖化が進んでいることを改めて実感したので、0にすることはできないかもしれないけれど、少しずつ、自分の生活を見直していきたいと思います。(2年)

南極は私にとって未知の世界だったけれど、日本と同じように季節があるということで、少し身近に感じました。オーロラや蜃気楼を見てみたいと思いました。また、南極の基地は宇宙ステーションみたいなものだと思っていましたが、昭和基地はホテルのような造りで、私も行ってみたいと思いました。南極の魅力をたくさん伝えてくださり、ありがとうございました。(3年)

南極の氷に水をかけるとパチパチと音が聞こえて、すごいなと思った。何万年も前の氷を触ることができて感動した。地球温暖化を進行させ南極の氷を融かさないように、これからも省エネを心掛けて対策していきたい。隊員の方々の分かりやすい解説と動画のおかげで、南極のことをたくさん知った。隊員の中には女性の方もいて、かっこいいなと思った。(3年)

南極での仕事は効率よく分担されているから地球が守られているのだと思い、隊員の人達だけでなく、自分達も力になれることはないかと思った。オーロラを見た時、「言葉にならないくらいきれい」と言っていたので、一度見てみたいと思った。(3年)

「南極教室」を通して、自分の知らないところで地球のために毎日研究に励んでいる人がたくさんいることを知った。南極での生活は、初めは、いまいち想像ができなかったけれど、南極大陸での一日を動画で見て、自分が思っていたよりも面白そうだったし、なにより、隊員の皆さんの仲が良くてとてもいいなと思った。自分も南極での生活に興味をもった。(3年)

南極の氷を送っていただき、パチパチと音が鳴ることや空気を含んで押し固められて白く濁っていることがすごいと感じたし、面白いと思いました。現在と過去を知ることができる貴重な体験でした。氷から昔の様子や気候が分かるのにはさらに驚き、その大切な役目を担っている観測隊の方々はとてもすごいなと思いました。今日は驚くことばかりで、これまで知ることがなかった南極のことをたくさん知ることができて、とても大切な時間になりました。(3年)

「南極教室」で最初に驚いたことは、昭和基地と野田中がリアルタイムで繋がったということです。ものすごい距離があり、環境の違いや6時間の時差もある中、南極と通信が繋がったということに驚きました。今回、自分が全く知らなかったことをたくさん学ぶことができたし、初めて知る話ばかりで、とても興味を持ちました。南極のことをたくさん知ることができて楽しかったです。(3年)

「社会でも同じことが言えるが、南極でも、一人の力ではできないが、一人一人皆の力があって成り立っている」という菊池さんの言葉が心に残りました。(3年)

野田中学校に設けられた「南極コーナー」

写真提供/岩手日報社

岩手日報社掲載記事

岩手日報オンライン版「地球と観測の今を知る 野田中と昭和基地結びイベント」