第64次南極地域観測の基本的な考え方と行動計画案、並びに隊員等の決定について

2022年6月24日

本日開催された第160回南極地域観測統合推進本部総会において、第64次南極地域観測の基本的な考え方及び行動計画案と、隊員及び同行者73名が決定しました。

文部科学省からの発表はこちらからご覧ください。

第64次南極地域観測の基本的な考え方

1. オゾンホールの発見等、世界的に重要な成果を上げ、地球環境変動の長期連続観測を行ってきた南極地域観測事業の継続を目指す。

2. 昭和基地での越冬及び継続観測のための「越冬隊の交代」と「物資の輸送」を最優先としつつ、従前の規模での観測実施を追求する。

3. 観測隊員及び「しらせ」乗員の安全を確保するため、新型コロナウイルス感染症への適切な感染防止対策を講じ、「しらせ」及び南極での発生防止を徹底する。

4. 上記の考え方のもと、63次観測の経験・実績を踏まえ、「しらせ」は往復とも燃料補給を計画し、観測期間の確保に努める。なお、観測隊は、往路は感染防止対策を徹底した行動計画とし、復路は関係国の出入国事情を鑑みつつ、従前の空路による早期帰国を目指す。

第64次南極地域観測の行動計画案

事項 64次案 63次実績 62次実績
観測隊の行動区分 本隊(しらせ)・先遣隊(DROMLAN)・別動隊(海鷹丸)
別動隊は実行計画を検討中
本隊(しらせ)・先遣隊(DROMLAN)・別動隊(海鷹丸)
別動隊は実施を断念
本隊(しらせ)のみ
観測隊ヘリ 感染防止策を講じてチャーターする チャーターせず チャーターせず
感染症防止策 ワクチン接種(3回)
隔離期間:10日
隔離期間は、次回の総会で決定
ワクチン接種(2回)
隔離期間:14日
隔離期間:15日
「しらせ」と観測隊員の行動計画 【往路】日本(横須賀または東京)⇒豪・フリーマントル(燃料等補給)⇒昭和基地
【復路】昭和基地⇒豪・フリーマントル(燃料等補給、観測隊下船)⇒日本
観測隊はフリーマントルから飛行機で帰国
【往路】日本(横須賀)⇒豪・フリーマントル(燃料等補給)⇒昭和基地
【復路】昭和基地⇒豪・フリーマントル(燃料等補給)⇒日本(横須賀)
【往路】日本(横須賀)⇒昭和基地
【復路】昭和基地⇒日本(横須賀)
行動日数 151日
(うち昭和基地沖53日)
138日
(うち昭和基地沖51日)
95日
(うち昭和基地沖30日)
隊員編成 80名(越冬隊28名+夏隊52名)
他に同行者最大19名程度、交代要員なし
74名(越冬隊31名+夏隊43名)
他に交代要員4名、同行者7名
44名(越冬隊31名+夏隊13名)
他に交代要員5名
当初予定された計画に対する実施割合 100% 86% 60%

第64次南極地域観測隊員名簿(2022年6月24日時点)

観測隊名簿はこちらをご覧ください。

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