オンライン開催!
「第17回南極設営シンポジウム」開催のご案内

2021年5月13日

南極観測における設営活動をより安全かつ効率的、そして環境に配慮したものとするための技術や情報の発表、意見交換の場として「第17回南極設営シンポジウム」を開催致します。

本シンポジウムでは、各界の様々な取り組みについて発表していただき、南極観測の設営分野での新たな可能性について考えて行きたいと思っています。

オンライン開催となりますが、南極の設営に興味をお持ちの多数の方々のご参加をお待ちしています。

国立極地研究所南極観測センター
設営業務担当マネージャー 樋口和生

開催要項

日時:2021年5月24日(月) 10:00~15:45
開催方法:Zoomウェビナーによるオンライン開催
主催:国立極地研究所
内容:
 10:00~10:05 開会挨拶 中村卓司(国立極地研究所所長)
 10:05~15:40 発表(詳細下記)
 15:40~15:45 閉会挨拶 野木義史(国立極地研究所副所長)

  タイトル 発表者 発表内容 発表時間
1 南極移動基地ユニットの実証実験について 福田 真人(ミサワホーム㈱技術部) JAXAとミサワホームとの共同研究に基づいて製造された南極移動基地ユニットの昭和基地で実証試験の結果について(試験項目:『空間拡張・縮小技術の施工性検証』、『太陽エネルギーの多重利用による室内快適性検証』等) 10:05~10:20
2 南極施設建設におけるCFRP部材適用のための基礎的研究 田邊 裕介(竹中工務店) CFRPの軽量でかつ鉄と同等の性能を活かすと,南極などの極地での施設建設において,輸送コストや現地での組み立て作業の削減が図れると考えられる。そこで,CFRPの基礎的な物性試験および架構検討を実施した。CFRPの部材検討として,CFRPポールの極低温域も考慮して実施した圧縮試験や部材接合部実験,常温で実施した曲げ試験について報告する。また,一般炭素鋼で設計された既存屋根架構と同等性能となるようにCFRP部材で設計した屋根架構について軽量化の観点から効果を考察する。 10:20~10:35
3 輸送時牽引力を用いた橇振動推定方法の検討 香川 博之(公立小松大学) 雪上車による輸送で物資損傷を抑えるためには、橇荷台の振動を把握することが重要である。1年延期になったが、ドームふじまでの輸送時の牽引力を測定する計画があり、ここでは得られるデータから橇振動の大きさを推定する方法について検討する。 10:35~10:50
4 新型そりの運用試験と改良方針、物資積載用アタッチメントの提案 椿 哲也(株式会社 大原鉄工所) 雪上車による輸送で物資損傷を抑えるためには、橇荷台の振動を把握することが重要である。1年延期になったが、ドームふじまでの輸送時の牽引力を測定する計画があり、ここでは得られるデータから橇振動の大きさを推定する方法について検討する。 10:50~11:05
5 -15℃から適用可能なあと施工アンカー用無機系注入式アンカー「セメフォースアンカー(防凍専用水)」 阿部 隆英(飛島建設株式会社 技術研究所 研究開発グループ 第四研究室) 寒冷地でも初期凍害を起こさずあと施工アンカーの付着強度を確保できる,超速硬系セメントを主剤としたあと施工アンカー用無機系アンカー材「セメフォースアンカー(防凍専用水)」の製品概要・実験結果及び南極への適用性について。 11:05~11:20
6 自然エネルギー棟に設置した空気式太陽熱集熱システムにおける集熱量と気象環境の関係 安部 剛((株)錢高組) 昭和基地に新たに建設した「自然エネルギー棟」に採用した空気式太陽熱集熱システムの集熱量と気象環境の関係について報告する。 11:20~11:35
休憩 11:35~13:00
7 昭和基地における再生可能エネルギーの利用について 藤野 博行(国立極地研究所) 南極昭和基地における再生可能エネルギー利用について、現状と今後の課題および計画案を紹介する。 13:00~13:15
8 ダウンウインド型小形風車とバイオトイレの可用性・拡張性について 漆谷 敏郎(SDグリーンエナジー(株)代表取締役) 大型の風車と比較してスケールメリットを見出しづらい小形風車が運用・保守性などを含め、どのような可用性を持つか、電力需要のある様々な地域への導入パターンをバイオトイレの活用と合わせてレポートします。 13:15~13:30
9 自律分散型の水循環社会の実現 前田 瑶介(WOTA株式会社 CEO) WOTA BOXは循環・濾過式の温水シャワーキットです。排水が2%程度しか発生せず、原水100ℓにて100回程度のシャワーを浴びることが可能な装置についてのご紹介。
排水が抑えられることで環境負荷低減が実現できます。
13:30~13:45
10 南極観測の設営、現状と課題 勝田 豊(国立極地研究所) 現在ではインテルサット回線により観測・設営のデータがほぼリアルタイムで送受可能となり、様々な資料が蓄積されている。しかし、第38次隊以前はFAXや電話による情報交換のみであったこともあり設営に関するデータは、まとめられていなかった。そこで、観測隊報告などの資料から過去の設営データを抽出した。データを整理すると設営の現状と課題が見えてきたので報告する。 13:45~14:00
11 青空照明「misola(ミソラ)」のご提案 佐藤 一郎(三菱電機照明株式会社 営業本部) 照明器具は蛍光灯からLEDへと移り変わってきました。今回ご提案したい商材は青空を切り取ったような照明器具「misola(ミソラ)」です。本物の青空の原理を再現し空の光の心地よさ、照明器具の利便性を兼ね備えた新しい光をご提案します。 14:00~14:15
休憩 14:15~14:25
12 昭和基地向け衛星回線と昭和基地ネットワークの計画 岡田 雅樹(国立極地研究所) 63次隊において予定している昭和基地向け衛星通信回線の増速計画と、第Ⅹ期に向けた昭和基地ネットワークの更新計画について紹介する。 14:25~14:40
13 ローカル5Gを用いた昭和基地スマートシティ化実証実験 大石 孟(NECネッツエスアイ株式会社) 第63次南極地域観測隊において実施する昭和基地スマートシティ化実証実験(ローカル5G、自営BWAを用いた昭和基地における携帯無線システムの実証実験)についてお話します。 14:40~14:55
14 昭和基地のアマチュア無線局(非常通信設備への応用) 小林 正幸(南極OB会アマチュア無線クラブ(JARE25,46通信担当)) 昭和基地のアマチュア無線局の歴史は1次隊に遡りますが、現在行われているアマチュア無線を通したアウトリーチ活動の紹介と、新しいシステムによる非常用無線設備への応用について述べさせていただきます。 14:55~15:10
15 南極の魅力と南極観測への理解が深まる映像制作の提案 中川西 宏之(合同会社SAI) 59次夏隊同行者として南極映像を撮影したことで、南極関連のテレビ放送を観た視聴者の反応、局地研一般公開トークショーでの来場者の関心の高さ、友人知人の南極への好奇心の強さを感じました。さまざまな課題解決と映像制作の提案です。 15:10~15:25
16 第62次南極観測隊におけるCOVID-19対策 伊村 智(国立極地研究所) 第62次南極観測隊を派遣するにあたり、SARS-CoV-2の昭和基地への持ち込みを阻止することを目標に、PCR検査、抗体検査、隔離等の疫学的対策を実施した。これら対策の戦略と、結果的に成功に導くまでの経過を報告する。 15:25~15:40

状況により講演の順序が入れ替わる場合があります。

お問い合わせ

国立極地研究所 南極観測センター 設営グループ
〒190-8518 東京都立川市緑町10-3
電話:042-512-0784
E-mail:setsuei-sympo@nipr.ac.jp