オンライン開催!
「第18回南極設営シンポジウム」開催のご案内

2022年5月11日

南極観測における設営活動をより安全かつ効率的、環境に配慮したものとするための技術や情報の発表、意見交換の場として「第18回南極設営シンポジウム」を開催致します。

本シンポジウムでは、各界の様々な取り組みについて発表していただき、南極観測の設営分野での新たな可能性について考えて行きたいと思っています。

オンライン開催となりますが、南極の設営に興味をお持ちの多数の方々のご参加をお待ちしています。

国立極地研究所南極観測センター
設営業務担当マネージャー 藤野博行

開催要項

日時:2022年6月8日(水)13:00〜16:30
開催方法:Zoomウェビナーによるオンライン開催
主催:国立極地研究所
内容:
 13:00〜13:05 開会挨拶 中村卓司(国立極地研究所所長)
 13:05〜16:25 発表(詳細下記)
 16:25〜16:30 閉会挨拶 野木義史(国立極地研究所副所長)

  演題 発表者(所属) 発表内容 時間
1 JARE63における5G,LTEを活用したスマートシティ化 大石 孟(NECネッツエスアイ株式会社) JARE63において国立極地研究所とNECネッツエスアイ株式会社が共同研究にて実施している昭和基地でのローカル5G、自営等BWA(LTE)の実証結果についてお話しします。 13:05〜13:20
2 南極昭和基地におけるIoT活用に向けた920MHz帯小電力通信試験 岡田 雅樹(国立極地研究所) 昭和基地における観測機器のデータ収集を始め、基地インフラの監視を目的として、第61次南極地域観測隊において東オングル島及びその周辺地域における920MHz帯電波の到達状況と既存の基地観測への影響を調査した結果を紹介します。 13:20〜13:35
3 南極からの狭帯域8Kライブ配信のための圧縮映像評価 辻 智弘(株式会社KDDI総合研究所) 狭帯域な衛星回線による南極からの8K映像のライブ配信の可能性評価を目的として、第62次南極地域観測隊が民生用8Kカメラで撮影した映像を、最新の国際標準映像符号化方式H.266|VVCで圧縮した画質の評価結果を紹介します。 13:35〜13:50
4 ウェアラブルデバイスによるメンテナンス現場ソリューション 西川 禎昭(ヤンマーエネルギーシステム株式会社) ウェアラブルカメラによるメンテナンス現場においてヤンマーでこれまで取り組んできた中での課題と課題に対しての対応によるウェアラブルカメラでの成功事例のご紹介と今後の活用による新たな現場ソリューションのご紹介(※63次隊夏隊での実体験も含む)。 13:50〜14:05
休憩 14:05〜14:15
5 再生可能エネルギーの国産化について 漆谷 敏郎(SDグリーンエナジー株式会社) COVID-19、紛争、異常気象と企業にとって商品を持続的に安定供給するということの重要性が高まっている中で、再生可能エネルギー企業である当社の国内生産化に向けた取り組みと昭和基地への導入についてご紹介します。 14:15〜14:30
6 昭和基地建物の暖房用エネルギー消費に関する研究 その1 建物別の暖房燃料使用に関する事例調査 安部 剛(株式会社錢高組) 第56次(2015年2月~2016年1月)、第57次(2016年2月~2017年1月)観測隊が、建物別にどの程度暖房燃料(JP-5)を使用したかについて調査結果を報告する。 14:30〜14:45
7 ウインドスクープとスノードリフトへのCFD活用の提案 椿 哲也(株式会社大原鉄工所) CFDを用いたウインドスクープとスノードリフト及び雪付着のシミュレーション、シミュレーションと実機の比較、などについて、OHARA-LAV開発での事例を基に紹介すると共にCFDの有用性を提案する。 14:45〜15:00
8 昭和基地に建設予定の新夏期隊員宿舎について 永木 毅(国立極地研究所) 2021年1月から新夏期隊員宿舎検討WGにて検討を進め、設計まで終了している新夏期隊員宿舎について報告します。竹中工務店と国立極地研究所の共同研究として実施したスノードリフト数値解析結果についても併せて報告します。 15:00〜15:15
休憩 15:15~15:25
9 A.A.TH繊維の有効活用について 関 泰寛(オンヨネ株式会社) 現在幅広い年齢層において健康増進意識の高まりや、スポーツやビジネスにおいても体調管理・コンディショニングが注目されています。弊社はA.A.TH繊維の有効性を検証しながら様々な活用方法を提案致します。 15:25〜15:40
10 運動時の不快な汗を吸い上げるマルチウエア 古川 順一(健繊株式会社) トレーニングの分野でご提案します。①2023年ISS搭載候補品に選定されたトレーニングウエアについて②運動時の不快な汗を吸い上げてくれる生地構造と毛細管現象について③肌側の特殊素材について④夏、冬用製品の素材と構造の違いと保温性について。 15:40〜15:55
11 極限環境における無人極冠オーロラ観測システムの開発 片岡 龍峰(国立極地研究所) 極夜における新ドームふじ基地周辺での極限的な環境において、数か月以上の無人自動観測を可能とする低電力のオーロラ観測システムを開発する。軽量かつ可搬型とするためには風力発電が必須となるが、新ドームふじ基地周辺の平均2-3m/sという弱風かつ平均-50°Cという低温で風車が動作する改造が求められる。また、市販のカメラやバッテリーを用いるため、ハウジング内を-10°C以上に保つような断熱性能を達成することも求められる。今年度はプロトタイプ一式を製作し、昭和基地屋外での耐久テストの実現までを目標としている。 15:55〜16:10
12 テラヘルツ天体干渉計を実現するまでの課題 松尾 宏(国立天文台) 口径30cmテラヘルツ望遠鏡2台を用いたテラヘルツ強度干渉計の実験を計画している。1台は据え付け型、2台目は可搬型とし、新ドームふじ基地を起点として、最長基線は新旧ドームふじ基地(基線長約50km)を構想している。夏季の短基線での試験観測から冬季の長基線リモート観測を実現するまでの課題について議論したい。 16:10〜16:25
閉会挨拶 野木義史(国立極地研究所副所長・南極観測センター長) 16:25〜16:30

状況により講演の順序が入れ替わる場合があります。

お問い合わせ

国立極地研究所 南極観測センター 設営グループ
〒190-8518 東京都立川市緑町10-3
電話:042-512-0784
E-mail:setsuei-sympo@nipr.ac.jp