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写真展「写真で振り返る日本のアラスカ調査2」開催報告

報告者:野口 泰弥(北海道立北方民族博物館)
関連課題:社会文化課題

2022年5月21日~6月19日まで、ArCS II社会文化課題の共催による写真展「写真で振り返る日本のアラスカ調査2」が北海道立北方民族博物館(網走市)において開催されました。

写真展会場

本展は、社会文化課題が2020年度~2021年度にかけてデジタル化してきた、合計2万枚を超える岡田宏明・岡田淳子夫妻撮影のアラスカ調査写真から構成されています。岡田夫妻は1960年~1999年にかけてアラスカで継続的な現地調査を行ってきた、日本におけるアラスカ人類学・考古学研究のパイオニアです。夫妻の調査は北極海沿岸のツンドラ地帯から東南の森林地帯まで地域的にも多岐にわたっており、これらの写真は当時の自然環境だけでなく、アラスカ先住民の文化やその変化を知ることが出来る学術的にも重要な資料となっています。

今回の展示は1987年~1999年の調査で撮影された東南アラスカの約50枚の写真に絞り、ヘケタ島、プリンス・オブ・ウェールズ島での考古学的成果、またアネット島メトラカトラでの文化人類学的調査の様子を紹介しました。今回の写真展のために、岡田淳子氏が写真1枚ずつに解説を執筆してくださいました。解説と併せて写真を見ることで調査の背景や成果、先住民の文化がよく分かるような展示となりました。

会場では1枚1枚じっくりと時間をかけて鑑賞する観覧者の姿が目立ちました。本展を通じて、日本におけるアラスカの人類学・考古学調査の歴史や、先住民の文化について知識を深めていただく機会になったと思います。

参考:ロビー展「写真で振り返る日本のアラスカ調査2」開催のお知らせ